ドラマ撮影初日[視点:『K21』メンバー、小園玲]
復帰最初の仕事は、地上波放送の娯楽番組の再現ドラマへの出演。
いよいよ撮影初日。
「ここが今回の撮影現場……」
場所は都心からそんなに遠くない、開けた場所。
「これ本当の校舎?!」
生徒が通っている様子はなく、どうやら普通の校舎ではなさそうです。
「ここは廃校になった校舎を、そのまま撮影スタジオとして貸し出している場所らしいよ」
どこからともかく現れたドラマの一般参加者さんが説明してくれます。
「へぇ、そうなんですね」
「あっちが関係者入口だよ」
「ありがとうございます!」
言われた先に進むと直ぐ入口に到着。
入ってすぐの空き教室には
[スタッフルーム]
と張り紙があり、中にはスタッフらしき人達。
今は昼前、これから私は午後からの撮影に参加です。
私は気持ちを切り替え、靴を履き替えて校舎の中に入っていく。
今回は初めてのドラマ撮影、自然と気合が入ります。
「今日は、よろしくお願いします!」
スタッフルームにいた全員に聞こえるように、ハキハキと明るい声で挨拶。
「君のことは春本さんから伺っています。よく来てくれました。自分は今回のアシスタントプロデューサーの真田春樹です。ちなみに出演者の控え室は右隣の部屋です」
返事をくれたアシスタントプロデューサーの春樹さんは、三十代前半くらいの男性に見えます。
さっそく指定された場所に移動していくと、その部屋の扉に
[出演者控え室]の張り紙。
一番入りだったのか、他に人はいませんでした。
「台本を見返そう!」
今回のドラマは……




