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ヴォーカロイドパニック  作者: たかさん
30/44

いよいよ

本日2話目の更新です。

2つ合わせていつもの1話分くらいかも。

 翌週の土曜日。

 時刻は午前11時。

 俺の姿は見知らぬ一室にあった。

 ココハドコ?

 ワタシハダレ?

 …………うん、ここはとある美容室、俺は橘まこと。

 そんなことは正確に把握しておりますです、はい。

 俺は営業中であろうのにガランとして誰もいない美容室で、一人椅子に座って待たされていた。これからあることをするためだ。

 あること……

 あることとは……えっと、あれだ……け、化粧だったりする……

 その理由は俺がどうこういわなくても、なんとなく察してくれると思う。

 遡ること一週間。

 美佐さんから申し出があった、アレが理由だ。

 ヴォーカロイドのサンプリング音声、その声優としての契約。

 今、こうしてここにいるってことから、その話を受けたということは分かるだろう。

 話を受けた日から、きっちり三日三晩悩んだんだけどね。

 あの日、この場では決められないとして返事を保留した俺に、判断材料にしてほしいと声優として契約する場合に交わす条件などが書かれた書類、いわゆる契約書を渡してきた。渡された契約書はとてもシンプルで、素人の俺でも分かりやすいように書かれていたので、甲が乙にどうのこうの~など結局どういうこと? ってことはなく確認することができた。その中の一番重要な部分、箇条書きになっていた契約項目は、以下のようなものだ。


 ヴォーカロイドのプロモーション等サンプリング以外の仕事については俺の意志を優先する。

 今回の仕事が終了した後、任意の時期に契約終了を申し出ることができる。

 契約中は俺のプライベートは極秘とする。

 女性の新人声優として契約する。


 などなど……

 主なところをあげるとそんな感じ。

 最後の「女性として」というのは拒絶反応があり、それについてはすぐその場で美佐さんに確認した。

 なぜ女性としてなのか?

 よく考えると当たり前なんだよな。

 声優として受ける仕事が、「天音ソラという女の子の声」のサンプリングなんだから、男の声優が契約なんてするはずがない。

 それとは別に狙いもあるらしく、


「顔は極力出さない方向でいくけれど、どこでどう漏れるかわからないわ。だから男の子としての本当の橘君に対して、女の子である声優という性別の上でもかけ離れたキャラを設定することによって、プライバシーを守りやすくできると思うの」


 ということらしい。

 確かに男が女性キャラのサンプリング音声なんてしたら、それだけで注目をあびてしまうだろうし、正体を勘ぐられたときも女性声優から男子高校生にはなかなか繋がらないだろう。そういうことを考えれば、俺にとってもメリットはある。


「橘君なら、少し化粧して眼鏡を外せば、立派な女の子として通用するわよ」


 という一言は余計だったけどね!

 勿論親にも電話で相談した。女装っぽいことをするのは隠してだけど、相談すると親父は「何事も経験だしやってみるといい」と、全て俺に一任してくれた。

 正直、他に問題がないのならば、アルバイトと割り切って収入を得ることはありがたい。

 だから結果的に俺は、美佐さんの話を受けることを決める。

 そして美佐さんに引き受けることを連絡すると、「では土曜日に迎えに行くわね」と言われ、連れてこられたのがこの美容院。車中の説明だと、化粧とスタイリングをしてくれるらしい。受けると決めたとはいえ、椅子に座って待っていると、ちょっと早まったかな?とかも思う。

 あ、そうそう、出かける時にちょっとした一悶着があったりした。


読んでいただいてありがとうございます!

ぜひとも評価を~!!

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