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気が付いて早々



そして私はコンクリートに囲まれた牢屋のような所で目覚めた。

仰向けに寝たまま目だけで状況確認する。

広さは大体三畳くらいか…お風呂場くらいの広さのそこには、そう大きくない丸いツボだけが見えた。どうも殺風景な場所のようだ。

起き上がりつつ息をのむ。

なにも服を身に着けていない。しかも、手足が…

目をつぶって深呼吸をする。


吸って、吐いて、吸って、吐いて…


数回繰り返した後もう一度目を開けて自分の体を確認する。


手のひら、小さい。

腕、小さい。

胸、つるぺた。

足、小さい。


これは間違いなく女児の体である。

実際の所はどのくらいかはわからないが幼稚園児辺りだろうか?

服を着ていない事も手伝って確認作業はすぐだった。

かわいそうに、あばらや骨が浮いているまさしく骨と皮だけの体。

まあこんな寒い所に裸でいるくらいである、何らかの事情があるのだろう。

邪魔な髪の毛を耳にかけつつ膝を抱える。

これは、前世の記憶を有したまま誰かに転生したのだろうか?それともこの子に憑依したのか。

長い髪の毛を体に巻き付け寒さを耐え、体力の消耗を防ぐようにじっとしておく。

この部屋の入り口には鉄の扉があり、どうやっても出られそうにない。

天井に近い位置に空気穴としての役目をはたしているのか鉄格子の嵌った窓があったがどうやっても登れそうにない。

ならばと危険を承知で大声で助けを叫んだが、なんの反応もなかった。

暫く何も食べていないのだろう、大声を出したことにより貧血を起こし、そのまま前のめりに倒れ気絶してしまった。





ガチャンっという音で目が覚めると、扉の前に水が入った水差しとのロールパンが床に直接置いてあった。

カビの生えたカチカチのパンには手を出さず水差しの水を匂ってみる。

その水は無色透明で少し舐めてみたところほのかに甘い味がした。

水は大丈夫そうだと判断し半分ほど一気に飲んだ。

次の供給がいつなのかわからないので水は確保しつつ様子を見ようと部屋の隅に置いた。

しかし窓からの光が赤く変化した頃に部屋の中へ鎧を着た男が入ってきて水差しを持って行ってしまった。

持って行かせまいと私が抵抗した途端に思いきり蹴り上げ舌打ちをしつつ出ていった。

軽い体は思っていたより浮き上がり壁に強くぶつかり落下した。

痛みと恐怖で蹲り震えることしかできない。

だんだん暗闇が支配して目が闇に慣れてきてお腹も鳴ったが、扉のそばにあるパンを取りに行く事はしなかった。

またいつ扉が開いてあの男がやってくるのか分からず怖かった。

そうして二日後、誰も来なかった事も手伝い空腹の我慢が出来ずにパンを手に取り部屋の奥の隅に戻り扉を警戒しながら食べた。

見える部分のカビは手で払い唾液で柔らかくしながら食べた。唾液が出にくくて難儀したが何とか食べ終わり、恐怖故に寝られずにいた私は急激に炭水化物を摂取したことによる眠気に抗えず膝を抱えて座った状態で眠りについた。




 

すいません、シリアスにはなりきらないかもしれませんw

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