ロマンとは
転生…
「ほ、本当ですか?」
思わず自分の耳を疑ったのでもう1度聞き直したが
「気に入った人間なんて久し振りじゃからのう…」
「そもそも人間なんてここにこないしね」
どうやら本当らしい
俺はどうやら興奮し過ぎて逆に冷静になったらしく、ぼーぜんとしていた
「ふふっ、そんなに嬉しいの?」
そう訪ねた邪神に俺はコクコクと頷く
「じゃあ、きみが欲しがっていたチートもあげようか。流石に僕達に匹敵する力はあげられないけど、下手な神よりは強いやつをね?」
俺は嬉しすぎて声が出なかったので首がちぎれるのではないかと心配になるくらい首を縦にふった
「…こやつがそこまで言うのも珍しいのう…それならワシもその“ちーと”とやらをやろう」
この空間で無駄な口をきかなくてよかった…
「じゃあ僕からは魔法の才能をあげようか…どんなのがいいかな?」
邪神にそう聞かれたが、悩む
闇とか影…氷も捨てがたい…治療も出来るように光とかも必要かもしれない…むむむ…
「じゃあ、闇と影と氷ね。水は氷と関係してるから水も使えるようにしようか。それと回復用に光じゃなくて回復魔法が使えるようにしよう。行く世界には回復魔法なんてないけど、この際創っちゃえ!」
…また読まれた
しかしそれでいいのかと思っていると、今度は神様が話しかけてきた
そういえばこの神様はどんな神様なのかと聞くと、この神様は創造神なのだと教えてくれた
…1番偉い人じゃん。とは思ったがそこは創造神、華麗にスルーして与える能力を聞かれた
「邪神が魔法ならワシは武道かの…何がええかの?」
昔からスナイパーや弓、忍者や暗殺者などに憧れているし、あまり目立つような戦いかたはゲームでも好まなかったから正直、そう言った才能が欲しい。しかし、神様に暗殺者がカッコいいなどと言うのはチョットな…
「ほう、なかなか分かっとるの。卑怯とも言われるが、あれはロマンじゃ。ええぞ、それに向いた能力にしてやろう」
あ、いいんだ…
「なんなら鑑定とかもあげようよ、アイテムボックスとかさ」
「言語はどうするかのう?転生じゃから覚えていくじゃろうが…」
「取得が早くなるようにしたら?」
「それなら、全能力大幅取得速度upとかでええかの?」
「それでいいんじゃないの?それなら他には…」
俺を横目に能力の話をしていく神様達はそれはそれはイキイキとしていたように見えたが気のせいだよな?
神様達が悪のりしてくれるのは桜漓が良い子だったからです