8話 最低最悪な兄ちゃんで本当ごめんな
俺は今妹の部屋の前に居る、まだノックはしていない、俺は今から玉砕覚悟で妹と話をしようと思っている、と言っても玉砕もなにもないか
「・・・ふぅ、っ妹!俺だ!」
俺は勇気を振り絞ってノックをし、自分に言い聞かせるように言った、そして
「・・・なに?」
部屋越しにも関わらず妹の声が大きく聞こえた、かなり緊張していたのか聴覚が敏感になっていたかはわからない、でも昨日より大きく聞こえた
「っ、話したい事があるんだ」
俺はかなり緊張していたのか声が震えている事に気づいた、手足が汗でべったり、風呂に入りたい気分だった
「・・・さっきも言ったけど兄と話すことなんてなにもない、帰って」
想定していた通りはっきりと断られた、それも自分が想像していたよりもとても重い言葉、想像なんか当てにならないくらい重く苦しい言葉、でもここで引くわけにはいかない、妹と話をしていくためには何としてでも乗り越えないといけない
「っ、お前になかったとしても俺はあるんだ、お願いだから聞いてほしい、部屋に入れてほしいとは言わないからドア越しで聞いてほしい」
なるべく相手のテリトリーに入らないように、強引にしないように、俺はそう心がけ言った、自分で言っておいて関心したここまで相手の事を考えられるようになったんだなと
「・・・・・・いいよ」
「・・・え?」
「・・・何か大事な話なんでしょ、入っていいよ」
「!?」
俺はこの時凄い驚いた、まさか部屋の中に入れてくれるとは思いもしなかったからだ、しかも大事な話と接してもくれた
「あ、あぁ!」
俺は思っていたよりも妹に嫌われていなかったんだと期待と共に胸を高鳴らしながら入った、部屋に入ると妹はベッドに座っていた勿論相変わらず目が怖かったが
「・・・それで、話しってなに・・・?」
「っえ、あ、あぁ、えっと・・・」
しかしここで俺は妹の鋭い眼力に圧され緊張のあまり頭の中が真っ白になった、本当何でこんな時に限ってこうなるんだよと思った
「・・・・・・用がないなら帰ってほしいんだけど、宿題やらないといけないんだけど・・・」
「!ちょ、ちょっと待ってくれ!」
「・・・」
俺は話しを終わらせられると思い慌てて止めた、そして緊張を止めるべく深呼吸した、と言ってもあまり深呼吸もしたくなかったが理由としては息をした瞬間に殺されるかも、と思ってしまったから
「・・・っ、い、妹・・・っ」
「・・・なに、早くして時間ないの」
妹は完全に不機嫌になっているのか目がもっと鋭くなっていた、もう完全に敵視されているかのような目だった、そして俺は妹のその鋭い眼力に震えながらも言った
「っ!!ごめん!!」
今更だが俺は小さい頃の事をよく覚えていなかった、妹に冷たくしていた事も邪魔者扱いしていた事も何も覚えていなかった、だからそんな状態で謝ったとしても何の意味もないし解決もなにもないと思った、でもだからと言って父さんや母さんに昔の事を話してもらってそれで謝ったとしても意味がないと思った、だから俺は素直に全部話そうと思った
「俺が小さい頃お前の事邪魔者扱いしてたって昨日夕ご飯食べてる時に父さんと母さんに聞いたんだ!でも俺はそんな事一つも覚えてなかった、今もそんな記憶ないし思い出せてもない!でも!なんとなくお前に冷たくあたってたって覚えはあるんだ!っそれで・・・小さい頃冷たく当たったり邪魔者扱いして本当にごめん!!あの時、いや今もバカだけど!!本当にごめん!!」
俺はもう自分で何を言っているのかもわからなくなりながらも一生懸命伝えた
思ってる事をすべて伝えた、これはもう完全にだめだと思ったでも後悔はしていなかった理由は下手に頭の中で決めた事を言ったとしてもそれは相手に伝わらないと思ったからだった、バカ正直に伝えた方が良いとも思った、そして俺は顔面汗でグシャグシャにしながら妹を恐る恐る見た、内心これでもう完全に終わったなと思いながら、だが自分が思っていた事とは全く違っていた
「っ・・・」
妹は俺を軽蔑した目で見ているんだろうなと思いながら妹を見た、だが自分が思っていた事とは全然違っていた、妹は目を大きく見開き固まっていた先程までの鋭い眼力はどこかへ消えてしまい今ある目は父さんや母さんに見せている目だった
「っい、妹・・・?」
「!!そ、それで?それだけ言いに来たの?」
明らかに動揺しているのか目を俺に合わせていなかった、こんな妹を見るのは始めてだとすら思った、そして同時にそんな妹が凄く可愛いとも思ってしまった、そんな事思っている暇でもないくせして
「っえ、あ、いや!」
「そ、そんな小さい頃の事なんて今更気にする事でもないでしょ・・・もう気にしてないし・・・それよりもう用はすんだでしょ?早く出てって」
妹は勝手に話しを進め俺を追い出そうとした、そしてこんな時に限って何故か体は動かないわ、本当最悪の連続、俺が何したってんだ
「っ!!だ、だから!」
「もうそんな事気にしてないから、早く出てってよお願いだからさ」
妹は何故か俺に顔を見せないように俯きながら俺を部屋から追い出そうと背中を押しながら言ってきた、本当何でそこまで俺を嫌うんだ?そんなに俺は酷い事したのか?
俺は段々と妹に何度も否定されている事に腹が立ってきていた、たったの数回否定された程度だったが今回のこれで俺は堪忍袋がぶち切れそうになった、緊張しながらも一生懸命伝えたはずなのに目を逸らされながら理不尽に全否定されたんだと、上手く言えないがとても腹が立っていた、そして
「!っ、俺の話はまだ終わってねぇぞ!!?」
そして俺はつい大声で怒鳴りながら振り向き肩を掴んでしまった、やらかしたなと思った、でもここで追い出されては後はもうないと思った、だから俺は焦って怒鳴ってしまった、そんな俺に妹は体を一瞬凄い体を震わし驚いた
「っ・・・は、離してよっ・・・」
「っ、こんな形で悪いが俺の話を聞いてほしい・・・」
とてつもない罪悪感が押し寄せつい離しそうになったがこのままの状態で言った方がいいなと思い俺は妹の目線に合わせようと腰を下ろした
「!な、なに・・・」
「・・・お前に謝るのも目的だった、でも、もう一つあるんだ、俺は・・・っ、お前と話しをしたい、仲良くなりたい、そう思ってき、来たんだ・・・」
難しい言葉は出さず自分が思った事を素直に、わかりやすく、そう思いながら俺は伝えた、そしてそれと同時に思った、妹の肩って柔らかいんだ、妹っていい匂いするんだ、妹ってこんなに可愛い顔してんたんだ、とこんな時に思うべきじゃないと思うがそう思った
「っ・・・なによ、それ・・・」
勿論こんなのは俺の勝手な思いだ、妹が絶対に答えてくれる筈がないしかも数十年挨拶もしていなかったんだ、こんな事無理に決まってる
「あ、いや・・・その・・・」
「・・・・・・・っ!!散々私の事邪魔者扱いしたり冷たく当たってきたくせになによそれ!!?勝手すぎるよ!!」
妹は俯かせていた顔を上げ目に涙を為大声を上げそう言ってきた、本当俺ってどんだけ自分勝手で相手の事考えないんだとその時思い知らされた、本当、今更すぎるよな
「妹・・・」
この時俺は何故か落ち着いていた、凄く酷く落ち着いていた理由はわからないでも心の中が空っぽになったかのようなそんな感覚
「っ!!全然相手にもしてくれなかったくせに!!何が仲良くなりたいよ!!何が話したいよ!!私はロボットじゃないよ!?私は人間だよ!?勝手すぎるよ!!!」
俺は妹にそう言われ悲しかった、否定された事が悲しかったんじゃない、妹を否定していた自分に悲しかった、何で俺は妹を否定し邪魔者扱いしていたんだとそれが頭の中でグルグルと回っていた
「今兄に話しをしたい仲良くなりたいって言われて凄く嬉しかったよ!!でもね!?そんな自分が嫌なの!!散々自分を否定してきたヤツに何で嬉しいと思はないといけないのって!!っ!本当最悪だよ!!おバカ!!」
妹は泣きわめきながら俺を頭を何回も叩いてきた、胸も腹も顔も何回も叩いてきた、でもなぜかその手は全く痛くなかった、本当これが痛かったらどれだけ救われたかと俺は思った、でも俺は救われる筋合いなんかないと思った、小さい頃妹を否定してきた罰が今下ったんだと思った
「この卑劣野郎!!鬼畜野郎!!人の気持ちを、妹の気持ちを弄んで!!っ!!何が楽しいのよ!?私の事虐めてそんなに楽しい!?ねぇ!?」
妹は狂ったかのように俺を叩いている、泣きわめきながら叩いている、俺は変なのかバカなのかわからないがそんな泣きわめきながら叩いてきている妹がどうしようもなく愛らしく思ってしまった、本当狂ってるんじゃないのかと自分ですら思った、泣く妹、大声を出す妹、殴る妹、そんな見た事がない妹がどうしようもなく愛苦しく思った、今すぐにでも抱きしめて撫でてやりたいと
「っはぁはぁ・・・本当・・・っなんなのよぉぉぉぉ!!」
最後の一振りはとても弱かった、殴るのではなく叩くのでもなく、触るのでもなく、ただその何とも言えない手を俺は掴み抱き寄せていた、背中、腰と手を回し強く強く手に力を入れ離さないように
「っ!!」
「・・・どうしようもないバカな兄ちゃんでごめん、お前がどれだけ傷付いてたのかわからなくてごめん、邪魔者扱いして、冷たくてしてごめん、他にも色々とあると思うけど、本当・・・ごめんな・・・」
片方の手を頭に回し優しく撫でた、こんな事しておいて本当自分は最低野郎だなと思った、過激すぎるんじゃないかと思われるかもしれないがそれほど妹は苦しんでたんだと思う、本当悪い事したなと俺は思いながら強く抱きしめ頭を優しく撫でた、こんな最低な事をしておいて俺は全く後悔していなかった、逆にやっておいて良かったとすらも思っていた、そして抱きしめ数分
「っ・・・は、離して、ょ・・・」
「・・・だめ、絶対離さねえ」
消え入りそうな声を聞き妹の顔を見て見ると顔が涙でグシャグシャになり目は赤く晴れていた、そしてそんな顔もまた俺は愛おしく思い、また可愛らしいとも思った、本当最低だな俺
うん、凄い文章がめちゃくちゃだ、反省はしてない思った事をすべて叩きこんだから・・・では、また明日~