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6話 友達ができるかもしれない!

あれから午前中の授業が終わり俺は屋上に来ていた、別に教室で食べても良いが俺はボッチ、つまりクラスの丁度ど真ん中で一人食べないといけない、周りは友達同士で食べてる中俺だけ一人真ん中に・・・


「・・・空しいと言うか、いじめにあいそう・・・」


そんな事を思いながら俺はいつも一人で食べている、本当話しが合わないだけで友達ができないってすっげえきつい、はっきり言ってきつすぎて一年の頃なんか不登校になりかけた事もあった、だが一年の頃よりは慣れていた


「一人飯もおいしい、よな」


自分に言い聞かせるようにしながら俺は母さんが作った弁当を食べている、今の時期丁度春と夏の中間、つまり丁度良い気温の為風が心地よかった


「・・・眠くなってきた」


ちなみにだが屋上にはいつも俺一人だけ、他に誰か居たとしてもカップルぐらい、三次元がそこまで好きじゃない俺は別に特になにも思わない、でも偶に良いなと思う、彼女が欲しいのではなく友達が欲しいなと思うぐらい


「ふぅ、風が気持ちいい・・・」


俺は食べるのを止め寝転んだ、地面は鉄?の為結構痛い、半袖だから余計チクチクと痛かった、そしてそんな事をしていた時だった屋上のドアが開いた


「・・・ん?」


「・・・」


屋上に入ってきた人、その人は女だった、見る限り一人?だった、この時俺は思った、自分と同じでボッチが居るのか、と安心したような気分になった、一方でその女は何故かずっとこちらを見ている


「っ・・・な、なんで、すか?」


普段家族以外の人と会話を擦る事がないためどもりながら聞いた、どもった理由はその女の目が怖かったからだった、妹といい、この女といい、怖い女ばかりじゃねぇかと内心思った、にしてもどっかで見た事があるような顔だ


「・・・一緒に、昼食べて良いかな?」


「・・・えっ」


見た事がある程度でどこの誰か知らない女にそう言われ俺は驚いた、また同時にこれも思った、結構可愛いな、と身長は大体159cmくらいで特に太ってるわけでもない、どちらかというと痩せているような感じだった


「っ、だ、だめ?」


「!え、あ、いや別に良いけど・・・ってあ、あんた誰??」


女からの突然の上目遣い?に動揺しながらも名前を問いた、名前も知らないのに一緒に弁当なんて食べる気にもならないと思い


「!え、私兄君と同じクラスの友なんだけど・・・」


「・・・え、そうだっけ・・・」


普段からボッチだった為他人の名前なんて、しかも女の名前なんて覚える必要もないだろ思ってた俺は忘れていた、ただ同じクラスだった事も忘れていた事に驚いた


「・・・まぁ、私影薄いし仕方ないよね」


「ぅ・・・わ、悪かったってというか俺の名前知ってたんだな」


わざとやっているのかわからないが寂しそうな笑みを浮かべながらこちらを見て言ってきた、そんな顔、謝らない人いないだろと思った、また俺の名前を知っていた事に驚いた


「?兄君の名前知らない人なんて教室に居ないと思うよ?いつも一人で居るし」


「そ、そうか・・・」


地味に酷い事を言われたような気がしたが事実の為何も言わなかった、にしても自分なんかを誘う女が居たのかと俺は思い


「え、えっと、なんだ、何で俺と一緒に食べるんだ?友達とかはどうしたんだ??」


俺は女を見て思った、誰かの差し金で俺をバカにしにきたのか?それともそこのドア付近には大量の不良でもいるのか?とそして俺をボコボコにするのかと疑った、被害妄想にもすぎると思うが小学校の頃に女に呼び出しをされ複数の男にボコボコにされた覚えがあったからだった、特になにもしていないのにボコボコにされた事を思い出した


「・・・私も、その、友達、居ないから」


「・・・そ、そう、なのか悪い」


友さん、疑って悪かった、お願いだからそんな暗い顔しないでください、罪悪感が半端ないわ演技かもしれないと思うけど多分これ演技じゃないわ本当に悲しそうな顔してるし


「・・・ううん、大丈夫、それで兄君一緒に食べて良いかな・・・?一人で食べるのつまらなくて・・・」


「!あ、あぁいいぞ別に」


俺は思った、つまりこのまま一緒に昼ご飯を食べれば、運良ければ友達になれるのでは・・・?と女だが多分話しも合うだろうと思った、自分と同じような匂いというか空気というかそんなものを感じた


「!う、うん!ありがとう!兄君!」


「っお、おう・・・」


友さんは俺と食べられる事がわかったのか暗い表情から一気に明るい表情へ変わった、うん、すっごいやばい疑ってごめんなさい、本当ごめんなさい俺は先程疑った事に胸を引き裂かれたような痛みと同時にこの人は多分素直なんだろうなと思った


「え、えっとじゃあ、い、いただきます!」


「あ、あぁいただきます」


友さんはこちらへ急ぐように歩み寄ってきては座り込み弁当を食べ始めた、にしても正座で食べるのか、今時としては凄く珍しいし清掃でとても良いと思った


「えっと、友、さんは正座で座って清掃なんだね」


「!え?」


この時俺はやらかしたと思った、初対面の人に向かっていきなり体の事について話すとか気持ち悪すぎるだろと、しかも清掃なんだとねとか、うぇ


「あ、いや!この学校の他の女達って胡坐をかいたりなんというか女身が消えてるんだけど友さんはとても上品で綺麗だなぁって、あはは」


何言ってんだ俺、気持ち悪すぎる・・・後恥ずかしい・・・


「!!え、あ、えっと・・・は、はい・・・」


俺が言った事に対して女さんの反応は意外と違っていた、ドン引きされると思っていたが顔を真っ赤にし照れている、なにこれ可愛い


「あ、あ~えっといきなりごめん、女、さん」


「い、いえ、えっと友さんじゃなくて、友で!」


顔を真っ赤にしながら友、は顔を近づけてきて言ってきた、すっごい顔近いんだが


「あ、あぁ、えっと友、顔近いんだが・・・」


「!ご、ごめん・・・」


驚いた表情をしながら友は顔を引っ込めた、そしてまた暗い表情へ変わった、表情の変化が激しいなと思った、また可愛いなと思った


「そ、そこまで気にしてないからさ」


「!う、うん!」


友はご飯を一気に沢山口へ突っ込み紛らわそうとしたのかわからないが


「っ!げほっげほっ!!?」


「!だ、大丈夫か!?」


ご飯を喉につまらせ咳込んでいる、俺は思った、この子ってもしかして真面目のどじっ子なのかと

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