5話 兄なんか大っ嫌い
私には二つ離れた兄が居る、私はその兄が大っ嫌い、そして兄も私が嫌いだと思う、何故私が兄が大っ嫌いかと言うと小さい頃ずっと私の事を無視をし、邪魔者扱いしてきたからだった、この時私は寂しくて寂しくて何度も何度も兄に話しかけたりしたり、抱き付いたりもした、でも結局は邪魔物扱いされ諦めた、それから年を重ねる度に兄に何も思わず逆に嫌いになった、昔の事もあったけど今は純粋に兄が嫌い、大っ嫌いいつも家に帰ってきては部屋に篭って何かをしている、勿論何をしているかは知らない、会話をした事なんてなかったから
「ふぁ~ぁ、今日は部活も休みだし何か聴こうかな」
私は同じ部活の友達に紹介されたアニソン?とやらの音楽を聞こうとスマホで検索し、イヤホンをした、中学で携帯を持つなんて生意気だ、と思うかもしれないけど念の為と親から渡されていた、私自身も中学で携帯を持つなんてだめだと思っていたけど強引に渡され断れなかった、せっかくの携帯だしと使った
「へぇ、結構いい曲、なのかな?」
私はベッドに横になり目を瞑り聞いていた、特に激しい音楽というわけでもなく、どちらかと言うとゆったりしたような音楽だった、そして私はつい夢中になり音楽を聞いていた
「ん・・・」
同じ体制で居る事に多少不快感を感じ私は反対を向いた、この時私は凄い驚いていたと思う、目の前には何故か兄が居た、生きてきて一度も会話をした事がない兄が目の前に居た
「っげ・・・」
「・・・え」
この時私は兄と目が合ったまま固まってしまった、緊張もあるが何を言ったらいいのかもわからない、それと同時に不快感も感じた、何故勝手に部屋に入ってきているのか、今まで散々無視をしてきたくせに何堂々としているのかと
「っえ、えっと・・・」
「!!な、何してるの・・・!?」
っな、なんで兄が私の部屋に居るの・・・!?な、なんでどうして!?と言うか気持ち悪い・・・!!
「っ!!失礼しました!!」
多少吐き気を感じていたと同時に兄は部屋を慌てて出て行った、この時私は多少パニックになり
「な、なに!?なんなの!!?」
勝手になにか妄想した私は身の危険を感じ吐き気に襲われていた、これは仕方がないのかもしれない、私自身の年の事もあるし、それと同時に長年話していなかった為信頼も何もなかった、だからそこで私は襲われるのかと思っていた多分誤解なのだろうと思っていたが
「な、なんで兄が・・・?気持ち悪いっ・・・」
気持ちが悪い・・・でも、それは私が勝手に思ってる事、妄想している事!と言い聞かせ落ち着くために深呼吸をした
「・・・疲れた」
たったの数分の出来事なのにどっと疲れが出てきた私は横になっていた、それと同時にさっきのはなんだったんだろうと思っていた時だった、ノックをされた
「!?」
「お、お~い妹」
「・・・いいよ」
また兄が来た事に驚いたと同時にまた警戒をし、なるべく不機嫌な声で言った、事実不機嫌だった為声もおかしくなっていたと思う
「・・・なに?」
私は兄が手に持っている物を見て不思議に思った、何故かアイスを持っていた、何がしたいのかわからなかった、さっきは勝手に部屋に入ってきて不快なものを私に植え付けてはまた部屋に来てアイスを持っている、全く訳が分からない何を考えているのかわからない、勝手に部屋に入ってきたと言う事については私がイヤホンをしていたせいもある、でも長年話していない者の部屋に入れるのか?それも思った
「!え、えっと、ほ、ほらさっきは悪かった、いきなり入ってそれで詫びとしてアイスを・・・」
勝手に部屋に入った事について自覚があった事に安心すると同時に私はまだ警戒を解かなかった、目的がわからなかったからだ、私に何の様があるの?と
「・・・・・・目的はなに?」
何考えてるの・・・?兄は何がしたいの・・・?
「い、いやさ俺とお前って全然話したことないだろ?だか、ら・・・」
私は兄の言葉を聞いた瞬間虫唾が走った、今まで邪魔者扱いしてきたくせに今更何を言っているの?全然話したことないだろ??何言ってるの、あんたが今まで私の事邪魔者扱いしてきたんじゃん!!何気安く話してるの!?
「・・・なに、気持ち悪いんだけど、出てって」
私は憤怒のあまり兄を思いっきり睨みつけ部屋から追い出した、今まで相手をしてもらった事に対して怒っているわけではく、今まで邪魔者扱いしてきた者に何気安く話しているのかと、その事についてムカムカしていた
「・・・ううん、違う、これって結局邪魔者扱いされてた事に頭に来てるんだ・・・私・・・」
それから食事の時間私は兄をずっと見ていた、できるだけ睨みつけるように、何を考えているのかと観察するために、でも食事の時間は特に何もなかった、あった言えばお母さんに何があったのかと聞かれたぐらい、それと兄のせいで空気がいつも以上にぎくしゃくしていた事だった、それから私は寝る前まで兄の事について考えていた、別に兄に話しかけられて嬉しいとかそう言う事じゃなくてただ純粋に気になっていただけった、それから次の日七時十分頃に起きリビングへ行った、するとリビングからはお母さんが出てきてトイレに入った、私はお母さんを見ながらリビングへ入った、すると兄がこっちを見ていた何か考え事をしているのか茫然としている
「っくっそ~・・・あの野郎・・・」
「・・・」
・・・何で兄がこの時間に居るの・・・?この時間なら普通に先に出ているはずなのに・・・、それにしても茫然としすぎじゃない・・・?
「・・・あ」
兄はやっと私の存在に気づいたのかすごい驚いた顔をしている、正直私はその驚いた顔に笑ってしまいそうになったが抑えた、笑った後の空気がやばそうだと思ったから私は茫然と兄を見る事にした
「・・・」
「っ、あ、あ~その、なんだお、おはよう!妹!」
突然の挨拶、そして突然の私の名前を言われてかなり驚いてしまった、朝からの大きな声に不快感、また怒りを覚えたが久しぶりの自分の名前を呼ばれた事に多少嬉しさも感じた、そこで何を言ったらいいのかわからない私は
「!!っな、なに・・・?」
普通に挨拶すればいいと思ったがしなかった、理由としては色々とありすぎて言えない、一番の理由、それは自分が兄に話しかけられ嬉しいと思ってしまっている自分を認めたくなかったからだった、ここで挨拶をしてしまうと調子に乗って話しが進んでしまうと同時に兄は私についての謝罪もなにもなしで終わってしまう、そう思ってしまったからだった
「ぁ・・・い、いや・・・」
「っ・・・気持ち悪いっ・・・」
多分覚えてないと思うが謝罪をしてもらはないと話すのも違和感を持ちながら話す事になると思った私は急いで部屋へ向かって走った、意地を張ってるわけでもない、ただ謝ってほしいと思った邪魔者扱いしてきた事について謝ってほしいと思った
「・・・はぁ、何で私兄に話しかけらて喜んでるんだろ・・・」
久しぶりに話しかけてきた事に対しての錯覚だと自分に言い聞かせていたところで
「っい、妹~さっきはいきなり大きな声出して悪かった、ごめんな?後朝ご飯入口の前に置いておくから食べてくれ、食器は水に付けておけばいいからって母さんが言ってたから、それじゃ、本当ごめんな?」
せっかく自分に錯覚だと言い聞かせていたのにこんな事を言われては嫌でも自分が思っている事が本当だと認めざる負えないと思った
「・・・今更なんて話しかけてくるの・・・?今まで冷たくしてきたくせに・・・邪魔者扱いしてきたくせに・・・何がごめんなよ・・・」
私は兄が居ない事を確認しながら廊下に置いてあった朝ご飯を食べなら口に出しそう言っていた
「・・・おバカ・・・」
初めて兄から話しかけてくれた事に対しての喜びなのか泣きながら食べた、またあまりにも無神経すぎる兄に
「・・・兄なんか大っ嫌い」
謝ってくるまで絶対会話なんかしない、してたまるか、と自分に言い聞かせていた、多分この時私は微笑みそうになる口を一生懸命誤魔化そうとしていたと思う
別に兄にデレてるわけではないです、ただ純粋に話しかけてきてくれた事に喜びを感じているだけです!