2話 妹と仲良くなるどころか嫌われました
そして俺は緊張しながら妹の部屋の前へまず向かった、妹の部屋は俺の隣の部屋で、でもだからと言って近いわけでもない部屋と部屋の間に役三メートル間がある、これだけ間があるため妹の声など何も聞こえてこない、つまり普段の声なんてほぼ聞かない
「っ緊張してきた・・・」
ちなみにだが妹は現在中学二年生、そして俺は高校一年生、勿論の事妹が部活に入っているか入っていないかなんてわからない、つまり妹が今部屋にいるかわからない、実に気分が悪くなる、だがそんな事を言っていては進歩もしないので
「お、お~い妹~・・・?」
ノック二回し、なるべく相手を怒らせない為に近づくようで近づかないようにとチキンだがこの方法でいくしかないと思った、事実上何を言われるかわかったもんじゃない
「・・・ん?」
数秒待ってみるが何の返事もなかった、ドアが開く事も、声が聞こえる事もなにもなし、こちらとしてはかなり恥ずかしい一方で怖い
「っい、居ないのか・・・?お、お~い妹~?」
再度また俺はノックをした、だがやはり何の返答もない、もし居なかった場合なら良いのだが、居て、それで無視をされていたらはっきり言って死にたくなる、そしてバカな俺はそれを確認する為に
「は、入るぞ?」
挨拶すらなし、顔を合わせる事もなし、こんな関係で俺はよく妹の部屋に入ろうと思ったなと思う、いや、だってさ進歩しないし・・・
「・・・え」
手に汗を掻きながら入って見た、初めて入って見た妹の部屋は、普通だった、特に何かがあるわけでもなく机、ベッド、本、服など他特に無し、そして当の本人はベッドで横になっていた、イヤホンを付けて
「っ・・・」
はっきり言ってこの今の状況、史上最悪だった、声もかけられないは体を触って気づかせる事もできない、そして緊張のあまり動く事もできない、完全に詰んだ幸いの事に妹は俺の方じゃなく明後日の方を向いていたこれだけでも大変助かった
「っ!!し、失礼しましたあぁ」
緊張のあまりカタコトになりながら回れ右をしながら部屋を出ようとした、だが物凄く運が悪いのかわからないが寝返ったの如くこちらへ体を向けてきた
「っげ・・・」
「・・・え」
もう完全に最悪だった、こちらへ体を向けると同時に妹と目が合ってしまったのだ、緊張している時って本当に時間が過ぎて行くのがとてつもなく遅いんだなぁっとこの時実感した、いや、もう本当体が何かに縛られたのかわからないが動けない、痺れて動けない、そして妹は妹で凄い驚いた顔してるし
「っえ、えっと・・・」
「!!な、何してるの・・・!?」
完全に怪しまれた以前の問題で警戒されました、この今の状況、妹からしたら寝込みを襲われそうになった様なもんだよなと俺は思った
「っ!!失礼しました!!」
妹が何か言っていたが俺は急いで妹の部屋から出て自分の部屋に入り鍵を掛けた、チキンなんて言ってる暇じゃねぇだろあれ地獄だ地獄
「第一回妹と仲良くなろう作戦早速失敗・・・」
自分で言っていてかなり気持ち悪いし日頃から独り事が激しい自分に反吐が出るわ、もう本当最悪な気分
「・・・最悪だ、第一印象ズタズタだ、くっそ~」
好感度とか言ってる暇じゃねぇよ、好感度で考えたら駄々下がりだボケナスが、マイナスだっての
「・・・!そうだ、何かお菓子でも持って謝罪しよう!うん!」
妹と仲直りしたいと思う一方で今すぐに独り事をやめたいと思っていた、そして俺はお菓子じゃなくアイスを持って行こうと思った
「よし、アイスは用意した、第二回妹と仲良くなろう作戦実行!」
俺は自分に言い聞かせるようにして妹の部屋へ再度向かい、ノックした
「お、お~い妹」
「・・・いいよ」
あきらかに毛嫌いされているかのような声だったが返事をしてもらえた事に偉く俺は感動した、もう死んでもいいんじゃないかってぐらい、だがここで調子に乗ってはいけない
「・・・なに?」
「!え、えっと、ほ、ほらさっきは悪かった、いきなり入ってそれで詫びとしてアイスを・・・」
俺は恐る恐る目線を妹へ向けた、この時俺は恐怖を感じた、だって妹すっげえ俺の事睨んでるんだもん
「・・・・・・目的はなに?」
明らかに不機嫌気味に俺にそう言ってきた、もう本当やばい、キレてるよ、やべぇよ
「い、いやさ俺ってお前と全然話した事ないだろ?だか、ら・・・」
俺はこれ以上の言葉が出なかった、明らかにキレてるしゴミを見る目してるし、本能的にこれはまずいと思っていた時だった
「・・・なに、気持ち悪いんだけど、出てって」
酷く冷たい目で睨まれ酷くゴミを見るような目でそう言われ俺は追い出された、しかもかなり強引に追い出された
「・・・第二回妹と仲良くなろう作戦、失敗」
俺は部屋に入るなり絶望した、もはや仲良くなろう以前の問題で以前より絶対嫌われた、いや俺が思っていた以上に嫌われていたとわかった
「・・・はぁ~ぁ、最悪だ」
現実にいる妹、姉は怖いと聞かされていた事だったがここまで怖い事だとは俺はわからなかった、そして早々諦めそうになった