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9話 俺は本当の意味でバカだった

そして妹が泣き止んで数分経った今俺と妹の雰囲気はとてつもなく最悪な事になっていた、まぁ当たり前な話だが


「・・・え、えっと、そ、そのなんだ、ごめん・・・」


「・・・」


あれから数分経った俺は途端に冷静になり妹を抱きしめている事に気づき急いで離し数歩下がった、そして妹は無言で立ち上がりベッドへ腰かけた、本当何やってんだよ俺と思った


「っそ、そのなんだ、本当ごめん、いきなり、・・・抱きしめたりして」


「・・・・・・・大丈夫、私にも非があるからあそこで私を止めなかったら、その・・・怪我させてたかもしれないし・・・」


互いに気まずい雰囲気になりながら互いに謝った、そしてこんな状況になっても自分も悪かったと言った妹に俺は頭をぶん殴られたような気分になった、本当自分は最低最悪な兄ちゃんだなと再認識もした、そしてこんな優しくて大人な妹に俺は申し訳ないとも思った


「・・・いや、お前は何も悪くねぇよ全ては俺が原因なんだ、勝手に俺が謝って勝手に自己満足して勝手に押し付けて、本当、ダメダメな兄ちゃんで本当ごめんな」


そして俺は頭を下げた、土下座ではない、何故ならここで土下座をしては妹をもっと苦しめてしまうと思ったから、ここで土下座をするのはこの今の辛い状況から逃げようとしてるからだ、だから俺は土下座をしなかった


「・・・兄、変わったね・・・」


「!そ、そんな事、ねぇよ・・・」


いきなりそんな事を言われた俺は驚きながら妹を見た、妹は泣き止んでいた、目は真っ赤だがさっきまでの鋭い眼力はどこかへ行ってしまったのか優しい目をしていた、母さん父さんを見る目をしていた、そして褒められたんだと俺は解釈し恥ずかしくなった、いやもう本当妹が大人すぎて本当自分くたばれ


「・・・ううん、だいぶ変わった・・・小さい頃なんて目も合わせてくれなかったしこんな会話もできなかった・・・」


「っい、妹・・・」


俯きながら体育座りをし顔を隠している妹に俺は、あれ、これ結構良い方に持っていけてるんじゃないか?とまた調子に乗り解釈した


「・・・でも、さっきのはいくらなんでも最悪だよ・・・あんな強引に、あんな事言われて・・・」


「ぅ・・・わ、悪い・・・あれしか、その・・・浮かばなかった、から、さ・・・」


自分でも思った、実際にあんな事されてあんな強引にされたら断るも断れないって、うん本当卑劣だわ・・・ん?なんかそれって変じゃね??


「・・・え、い、妹お前俺の事嫌いなんじゃ・・・」


「・・・うん、大っ嫌い」


「・・・」


何の否定もなく何の考える時間もなくきっぱり否定された事に息が詰まった感じがした


「・・・凄く卑劣で最低最悪で実の妹の気持ちを弄んで本当大っ嫌い」


「っ・・・」


妹に散々ボロクソに言われた俺は精神的に死にそうになった、心臓を手で鷲掴みされたのような、そんな何とも言えない吐き気が襲った


「・・・でも、好き」


「・・・え」


「・・・私の気持ちを弄んでってところで気づきなよ・・・」


・・・あ、そう言えばそうだな、あ~本当俺バカすぎる病院行った方がいいかな、主に心の方に・・・


「え、つ、つまりそれって!」


「・・・好き、だけどさっきの行動と言い、言葉といい、信頼もクソもないよ・・・」


俺は思った、あ~こりゃ失敗だな、とうん、と言うよりそんな早く信頼してもらえるわけないしね、それこそアニメやエロゲ??だろ


「あ、あぁ、勿論そこら辺はわかってる、自分の最低な言葉、そして最低な行動・・・うん、信頼してもらえてるとは思ってないからさ」


「・・・兄は何か誤解してるかもしれないけど、さっきのはちゃんと心から言ってくれてると信じるよ、でもさ・・・こんな長い年月挨拶もしなかったんだよ・・・?信じられるわけないよ・・・」


「・・・え、わ、悪いつまり何が言いたいんだ・・・?」


「・・・つまり、今さっき言った事は信じるけど、話しとかはしたくないって事・・・兄が一体何考えてるかわからないしさっきみたいに私の事弄んだりしそうだし騙したりしそうだし・・・」


ここで俺は思った、つまり今回のこれってプラスマイナスゼロだよな、と俺が今回妹に思った事を話した、そしてそれを一応信じて貰えたがそれで妹と話せるとはまた違って信頼ゼロ、と言うより全くもって信頼されていないと疑われていると、・・・つまり、なんだ悪く言うと関係悪化してね・・・?


「っえ、それって・・・俺すっげえ嫌われてね・・・?」


「・・・当たり前じゃん、小さい頃あんなに私の事邪魔者扱いして毛嫌いして嫌って、そして今になっていきなり謝ってそれで抱きしめたりしてくるとか・・・はっきり言ってただのクズ野郎だよ・・・?それに私そんなにバカじゃないしそんなに軽い女でもないし・・・」


うん、もうね俺やばいわ、泣きそう、嫌われてる嫌われない以前の問題だなこりゃ、以前より嫌われてるじゃん、最悪だ俺の頭ってアニメ思考なんじゃないの?


「っあ、あ~えっと・・・謝ってもただの見苦しいクソ野郎だと思うが、本当悪かった、ごめん、クズで卑劣で・・・そしてこんな時にこんな事言うのもあれなんだが・・・どうしたら、その・・・お前に、信頼してくれるようになるんだ・・・?」


ここまで嫌われてたらもう怖い物ないよなと自分に言い聞かせそう言った、そして俺は臆病で卑劣で女々しい野郎だなと思った、自虐するぎだろと思うかもしれないが本当クズすぎて泣きそうだった


「・・・ここまでボロクソに言われてそんな事言うって、兄バカなの・・・?」


「っ・・・あぁ、大馬鹿野郎だよ、ヘタレで臆病なクソ野郎だよ、でも本当に俺はお前と仲良くしたい、話したいって思ってるんだ・・・だから教えてほしい、どうやったらお前に、信頼してもらえるようになるんだ・・・?」


嫌われたかといってはい、わかりましたと下がるわけがなく俺は言った、だってここで終わったらそれこそヘタレで逃げ腰野郎だし、女々しい野郎だし・・・それこそバカで卑劣な兄ちゃんだし、少しでも妹に認めてほしいと思った


「・・・わかった、そこまで言うならそこは信じてあげる・・・」


「!妹・・・」


「そして、私に信じてもらいたかったら・・・」


「っし、信じてもらいたかったら・・・?」


俺は口の中にある唾をのみ込んだ、飲んだ唾がやけに耳にうるさく響いたような気がした、だが妹の次の言う事に緊張していたため気にもしなかった


「・・・信じてもらいたかったらこれから私が言う事ずっと、全部聞いてよ」


「・・・・・・っえ、は!?そ、そんな事でいいのかよ!?」


あまりにも簡単すぎる妹の信じてもらえる条件に俺は驚愕した、俺が思っていた事は過去に自分がされた事を仕返してくると思っていたからだった、にしてもうん、今思うが妹がそんなクソみたいな事するわけないよなと思った


「・・・うん、それでいいよ、それで信頼できるから」


「そ、そっか、良かったぁ~俺ができそうな条件だ」


微笑みを浮かべる妹に俺は安心と共にこれで信頼が得られるんだなと胸を高鳴らした、そしてこの時の俺は本当にバカだった、バカすぎた


「・・・その変わり私の事また裏切ったら今度こそ嫌いになるからね許さないからね・・・?」


「あぁ!絶対守る!お前の言う事全部聞く!」


「!・・・うん、約束だよ?」


「おう!」


俺は妹が指きりをしてきた事に指を絡め約束をした、そして先程言った通り本当に俺はバカだった大馬鹿だった、妹の言葉、妹の笑み、妹からの指きり、俺はこれを全部軽く受け取ってしまっていた、特に気づくべきだったのは妹の言葉だった


「よし!じゃあ早速なにをすればいい?」


「!う、うん、じゃ、じゃあこの前の兄がもってたアイス、い、一緒に食べない?」


「ん、あぁあれか昨日食っちまったって、一緒に食べていいのか・・・?」


「う、うん、一緒に食べたい、それよりアイス買ってきてよ」


「!あぁ、そうだなじゃあちょっと行ってくる!」


俺はそう言い妹と一緒に居られるんだと期待を膨らませ妹の部屋を出た、この時の妹の顔は一生忘れないと思う、妹の顔はとても満面な笑みで満たされ、でもどこか不敵な笑みを浮かべていた











呼んでくれた方は気づいたかと思います!

にしても書いてて思ったんだけど、本当、バカ、この言葉使いすぎたな・・・反省はしてない(笑)

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