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中津は丸山を佐野に任せて、篠原を追いかけた。

篠原は階段を駆け上がり、屋上に向かった。

中津がやっとの思いで屋上に上がり追いつくと、篠原は飛び降りようとしていた。

「死ぬ気か?」

「捕まって、ムショに入るよりは死んだ方がましだ。」

「お前だけ逃げて、得をさせるわけには行かない。さあ、戻ってくるんだ。」

「警部さん、俺が死ぬのを邪魔する気なら、あんたも傷つくことになるよ。」

篠原は拳銃を構えた。

「それを置くんだ。」

中津も拳銃を構えて、近づいて行った。

その時、鴨川が駆け付けた。

「警部!」

篠原は拳銃の引き金を引いた。

「危ない!!」

鴨川はあわてて篠原に向けて発砲した。

篠原の体は崩れるようにして倒れて行った。

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