最後の攻防
レビュー……だと?
この作品に? マジで!?
……うん、マジだ……。
レビューを書いて下さるようなお方がいらっしゃるとは。
というわけで桜二冬寿先生。ありがとうございます!
みなさん桜二先生の作品もぜひ読んでくださいねー。
では、76話、かな?
そこを支配するのは一つの音だけだった。黒い剣と白意見がぶつかり合い響くその音だけ。
忍は、その剣舞とも呼べるその戦いをただただ見る事、いや見惚れる事しかできなかった。
蒼空はこの戦いを見つめながらも、魔王の魔方陣を破る術を考え続けている。
勇者と魔王、どちらも一歩も譲らない。
攻撃しても防がれ、攻撃されても防ぎ、すぐさま反撃へ移る。
どの色を混ぜればその色になるのだろうか。黒というには黒すぎる闇色の剣が、その正反対の穢れを知らないかのような白い輝きを放つ剣を掻い潜り、光牙の首筋へ伸びていく。
「うぉっ!?」
「ちっ、はずしたか……」
光牙は少し首を後ろに下げる事で剣を躱す。だから首の皮が一枚斬れ、血が少し出るくらいで終わった。
それを見て魔王は舌打ちをする。
「このままでは、消耗戦になるだけか……。そして負けるのは俺……か」
一旦後ろに下がった光牙はそう漏らす。
確かに実力は拮抗している。いや、魔王の方が少し上だ。
そして魔王は光牙よりはるかに多くの死線を乗り越えている。戦闘の技術から何を取っても魔王が上だ。
「だけど負ける訳にはいかないんだな、これが」
「それは我とて同じこと」
「どう見てもお前の方が有利だ。お前は時間を稼げばそれで勝てるんだから」
「そうだ、我が死んでも時間さえ稼げればそれは勝ちだ」
「だから俺は、俺達は時間が惜しいわけだ」
「何やら我をここまで追い詰めた雪景の使い手、蒼空と言ったか? 奴がこの状況を打破する策を考えているようだ。だから我としても早くお前を殺し、お前たちを殺し切りたい」
「なあ魔王」「なあ勇者よ」
『次の一撃で終わらせよう』
「くくっ。同じことを言われるとは」
「こちらのセリフだな。勇者よ」
乾いた笑いがあたりを支配する。
そしてその笑いがだんだん小さくなっていく。
今までにない緊迫感。鋭く張りつめた空気が場を支配し、静寂が訪れる。
「行くぞ、魔王‼」
「来い、勇者‼」
光牙が距離を一瞬で詰める。
光牙の剣、光を司るエクスカリバーが眩い光を、目も眩むほどの閃光を放ち始める。
しかしそれを闇を司る魔王の剣、アルグリードが闇色の光をその刀身から放ち、光牙の放つ光を喰らい始める。
「すべてを洗え、『エクスカリバー』‼」
「すべてを呑みこめ『アルグリード』‼」
大きな白と黒がぶつかり合い、光牙と魔王を呑みこんだ。
なんだこれ、短ぇww
はい、まあ次、光牙VS魔王は終わりますね。たぶん。
まあ次話はもうそこそこ書いているので今日中にもう一話、いけたらいいなぁ……。
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