気がかり
尋常じゃない熱量が戦闘に加わっていない三人の方までをも巻き込む。
少しでも水があればすぐに蒸発してしまう。
蒼空達も汗をかいてすぐに乾くみたいなことを繰り返していた。
蒼空が氷の膜で自分たちを覆っていなければ目も当てられない状況になっていたことは明白だった。
暗い闇で支配されていたはずのこの部屋も火が飛び、炎が渦巻き、赤い光で部屋が照らされた。
アンギラスの戦闘スキルなどはかなり高く、ルークも影の力をあやつり善戦しているもののその力の差は歴然だ。
「…………」
そう想いながら蒼空達は戦闘を見ていた。
アンギラスは強い。それは知っている。
この炎の量からして少し強いくらいの相手なんて瞬殺されてしまうだろう。
しかし、蒼空の心は穏やかなものではなかった。
見る限りはアンギラスの圧倒的優勢。
戦闘描写なんてない。アンギラスの圧倒的暴力。
ルークは攻撃を防いだり受け流したりするのが精いっぱいのようで、たまにする攻撃は炎の壁に阻まれている。
しかしどこか引っかかる。
言葉に表すことができない。なにが引っかかるのかが分からないから。
だから戦闘を眺めている事しかできない。氷で身を守りながら見る事しかできなかった。
そして戦闘はあっさり終わった。
アンギラスの圧倒的な勝利で。
最後、ルークが言葉を吐き捨て、ルークの体が炎に包まれ、炎が消えた時にはルークは居なかった。
アグニースが出せる最高の温度の炎で攻撃したらしいから、すべてが焼き尽くされた、というのがみんなの見解だった。
しかし蒼空の妙な引っ掛かりは解けない。
だから、帰ってきたアンギラスにも「お疲れ様でした」ぐらいしか言えずに、そして「ぐずぐずしている暇はないから上に行こう」という光牙の言葉にそっけなく返事をすることしかできなかった。
そしてそのまま蒼空はその部屋を後にした。
そして――――――
「今度こそちゃんと決着を付けてやろう、勇者よ。
そして、我の計画もここで成就させる。五本の名刀がそろわなければできないというのも何かと不便だったが今日、それが解消される」
そこには黒、という言葉では表す事ができないであろう、黒という黒を掛け合わせて二条したような男がそこに居た。
ルーク戦の描写はなし!
まあ後で……ゲフンゲフン。
ん、次ぐらいから魔王戦入ります。
恐らく。
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