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魔界大戦  作者: 八雲蒼
魔王領編
62/80

合流

ちょっと変かな?

 かなりの数の魔王軍の兵士が、光牙と忍を殺そうと迫りくる。

 兵士は足音をドンドンと響かせ歩いていくるが、顔に生気がない。


「何よあれ……生きてる?」


「歩いてるんだから生きてんだろ……と言いたいところだが、分かねぇな」


「で、どうするの?」


「倒すしかないだろ……。ここからもし戦場まで行かれたら厄介だし」


「けど、それじゃあ、力を使いきってしまう可能性があるのよ? これだけの数なら。蒼空が居てくれたら……」


 忍がそう言った瞬間、後ろから声がする。


「呼んだ?」


「……⁉ 蒼空⁉」


「ああ。別人に見えるか?」


「四天王二人が殺しに行ったと聞いたがどうしたんだ?」


「ああ、それなら倒したよ」


「強くなったな……。雰囲気とかがまるで違う」


「ええ。この数時間でなにがあったのかしら?」


「どうでもいいじゃねぇか。そんなこと。それより……アレをどうするかだろ?」


「ああ」


 三人は魔王軍を見る。

 その数、ざっと一万。王軍と魔王軍の全面戦争中にどうかき集めたのかは知らないがそれぐらいいる。

 そして顔には生気がなく、生きているかどうかさえ危うい。

 生きていないなら殺せるかどうかも不明。


「厄介だな……。これでまた援軍とかが来られると本当に俺ら敗北しちまうな」


「ああ。……来るぞ」


 もう数百メートルの位置まで来ていた。

 うめき声の様な声を終始だしていて気持ち悪い。

 それでも三人はそれぞれ武器を構えて、


「じゃあ一番槍は俺が貰……う?」


 蒼空がそう言おうとした瞬間、蒼空の横を膨大な熱量を持った馬鹿でかい炎が通り過ぎて、軍隊に当たった。

 敵は焼き尽くされていった。それでも数はまだまだ残っているが。

 三人は後ろを振り返り、炎の出所を探す。


「王⁉」


 光牙が叫んだ。

 三人の視線の先には、馬鹿でかい、炎を纏った剣を持った、初老の老人が立っていた。


「王、なにをされているのですか!?」


「……決着を付けに来たのだ。魔王を殺すために必要な剣の内のひとつを持つ儂が出てこぬわけにはいくまい。総力戦じゃ。必ず倒すぞ」


「王……」


 光牙がそう言い、頭を垂れる。


「よい、勇者よ。ここからは一人の軍人じゃ。魔王を倒すための……な」


「はい。お力をお貸し頂けますか?」


「無論じゃ」


「じゃあまず、あいつらを倒しましょうか」


 光牙が戦場へと目を戻す。

 そこには魔王軍の軍隊が居て、もうそこまで来ていた。


「その必要はない」


「は?」


「その必要はない。彼らに任せよう」


 王は静かに歩いて来て、光牙達の所まで来る。


「危ないです」


 光牙がそう言おうとした瞬間、咆哮が聞こえた。

 竜の咆哮。

 それは大気を震わせ、光牙達の所まで聞こえた。


「約束を果たしに来たぞ、勇者」


 竜が四匹、空を舞っていた。

 そこから四人の人が落ちてくる。


「四竜……」


 そう竜族の幹部四人。

 王を守る柱。


「お前ら……」


「君は言った『魔王との戦いのとき王と竜王様の為に精一杯戦ってもらいたい』その時が来た。君の行く道は私たちが切り開いてやる」


 四竜を代表して白竜が言った。

 そして四竜がそれぞれの武器で、赤竜は槍、蒼竜は双剣、黒竜はバトルアックス、白竜は長剣でそれぞれ魔王軍へ剣を振るった。

 その時に起こる衝撃で、魔王軍が分断され、道ができる。


「さあ、時間がない。行け」


「ああ、ありがとう。みんな行くぞ!」


 そう言い、できた道を蒼空と光牙、忍、王は走り出した。

 四人とも振り返ることはしないが、すでに四竜と魔王軍の戦闘が行われている音を聞いて、必ず勝って来る。そうみんな心に抱いた。

更新です。

さあ終わりへ近づいていきますよ~。

12月はあと何話かしか更新できないと思います。

12月中の完結は望めそうにないです。

冬休み中も……どうかな?


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