戦闘
いえぇーい60話。
光牙のエクスカリバーとヴァルガのハルバードがぶつかり合い、甲高い音を上げる。
光牙は目にも留まらないような猛攻を繰り出す。しかしヴァルガはそれを余裕の表情で受け止める。
忍は後ろから風の見えない鎌鼬を繰り出すがそれもことごとく防がれる。
「はははは。どうした、どうしたァ。その程度かァ」
ヴァルガは攻撃を受け止めながら豪快に笑う。
「流石は四天王と行った所か……」
忍が言う。
ヴァルガはハルバードを肩に担ぎ、
「そりゃ、そうだろうよ。俺は四天王で一番近接戦闘が強いんだぜ? お前なら知ってんだろうよ」
「そりゃぁ……ね」
忍がヴァルガを睨みつけながら言った。
光牙も剣を構えながら言う。
「本当に厄介だな。魔王と戦うために俺達は力を温存しておかなければマズイ。ここに蒼空が居れば状況は変わってくるんだが……」
「蒼空ァ? ああ、あの雪景の奴か……。ならあいつ、今頃死んでるぞ?」
ヴァルガが言ったその一言に二人は機敏に反応する。
「蒼空が死んでる? 冗談も休み休みに言えよ」
光牙が低い声で言う。
「馬鹿言わないで。蒼空が死ぬわけないじゃない!」
忍が少し興奮気味に言う。
その二人の様子にヴァルガはますます笑いを大きくした。
「死んでるって。なにしろ四天王が二人で殺しに行ったんだぞ。フィシャナとジークがなぁ」
「……⁉ あの二人が出ているの?」
「そうだァ。あいつらは二人そろっていれば全距離対応タイプになるからなぁ。さすがに共鳴を使われたら俺だって無事でいられるかわかんねぇ。そいつらが行ってんだ。死んでるさ。あァ」
「じゃあ死んでないな」
「ええ。死んでないわね。あの二人ごときで蒼空は倒せないわ」
「ああ。お前程度が無事でいられるか分からないくらいなら大丈夫だ」
「ハハハハ。信頼されたもんだなァ。そして俺は馬鹿にされてる。
うざいなァ。殺したくなってくる」
ヴァルガは笑いを止める。
自分をバカにされたことに腹が立っているのか、殺気が一際鋭くなり、二人を襲う。
ヴァルガのハルバードが煌めき、ヴァルガの姿が消えた。
短い、かなり短い!
それと昨日更新できなくてすみません。
今日ももう一話更新できたらします。