魔王
かなり間が空きました。すみません。
忘れている方がいたらあれなんで、軽く今までのあらすじを。
蒼空が魔王と勇者を復活させる→雪景を手に勇者と魔界へ→ルークと交戦(ルーク一時撤退)→またまたルークと交戦。忍とも交戦→忍に勝利、ルーク逃亡→忍が仲間に→魔法の修行→ヴァルガと戦闘→ヴァルガ一時撤退→魔界領へ(蒼空は光牙、忍と別行動)→王の話→魔王の話(今話)
といった感じで進んでます。かなり端折りましたが。
ではどうぞ。
「魔王様。王軍はどうやら全勢力を持って、わが軍との徹底抗戦に臨む様子です」
魔王の腹心の一人。魔王軍の四天王と呼ばれる男の一人、ルークは魔王を前に、報告をしていた。
魔王はルークをじっと見たまま、何も言わない。しかしそこからは圧倒的な威圧感と、恐ろしい十回せるようなそんな雰囲気を出していた。
この部屋には全部で六人の人が集まっていた。
ルークをはじめとした四天王。そして四天王の次に実力があると言われ、四天王が出れない、もしくはでない場合、線上で指揮を執るオスク。
この五人が魔王という圧倒的権力者。圧倒的支配者を前に立っていた。
ルークが言ってから数秒後、ゆっくりと魔王は口を開いた。
「それは真の情報か?」
「はい。王軍のグランをはじめとした元帥や高官たちが戦力を王都に集め、調練をしているとの情報です」
「都合がいいな。オスク。そなたに命ずる。魔王軍の8割を投じ、王軍への交戦準備を行え。有事の際にはそなたが軍を率いよ」
「はっ」
魔王の言葉に、オスクは跪き、返事をする。そして立ち、一礼すると部屋から出ていった。
「いいので? 四天王が出ずとも」
ルークが聞く。
「ふむ。ヴァルガからの情報だが、もう勇者たちが魔王領に入ってきている。……そうだな?」
「はい。魔王領との境界で交戦いたしました」
戦闘愛好者であり、礼儀なんてないようなヴァルガも魔王の前ではしっかりと返事をする。少しぎこちない気もするが。
「それは、私たちが出るのはまずいですね」
四天王の一角、フィシャナが聞く。
四天王は魔王が封印されたあの時には一人を残して全員勇者と雪景の使い手の前に敗れ、死んでいる。
ただ一人、ルークは王軍との戦争に出ていたため、死んでいない。
つまり、四天王は一回崩れ去った。ヴァルガもフィシャナもジークもルークが魔王への忠誠心、魔族への愛、そして実力を兼ね備えたものを選んだ。魔王が復活してから魔王自ら四天王の忠誠心が本物か確かめたらしいが生き残っているので本物。しかし、魔王が封印される前から、封印された後も必死で領地を守り、復活を願い、待ち望み、なおかつ実力があるルークが一番魔王から信じられている存在である。
「いや、あの時と違い一人や二人出ても問題はないはずでは?」
ルークは魔王に言う。
実際、勇者の腕は確かだが、前回と違い雪景の使い手が未熟だ。あの成長の速さと、とっさのときの機転などは厄介だが。
魔王はそれに、
「問題はない。そうだ。だが我は勇者と戦うのは少し楽しみだ。しっかりと決着を付けなければならん。だが、あいつが弱くなっているのなら話は別だ。そんな奴と闘うのなどおもしろくもないし時間の無駄だ。お前らは勇者と全力で闘え。そしてお前ら精鋭が勝ったならそこで話は終わりだ。ここまで勇者がやってくるか、運では来れないここへやってこれるのか試すのだ」
魔王は実際、勇者との戦いを楽しみにしている。二対一とはいえ、魔王と戦い、封印することまで出来た。そんな相手はいない。自分が本気で戦える相手が欲しい。
戦好きなら、自分が常に優位にあった者ならだれでも抱く感情だ。
「こんなことを思っている時点で少しアレだが……。我は奴を打ち果たし、完璧に近づくのだ。そして世界を手に‼」
魔王が声を張り上げる。その様子を四天王は見つめ、ひれ伏した後、部屋を出た。
『魔界の扉を叩くとき』
この話をよろしくお願いします。これは魔界大戦のリメイクとなってます。新しいキャラとか出てくるし魔法の設定とかが違うのですが……。
気が向いたら見てやってください。
リメイクをやっているからと言って魔界大戦を止める訳でもないのでそこはご理解をよろしくお願いします。
完結はさせます。
魔界の扉を叩くとき↓
http://ncode.syosetu.com/n9520w/
両作品をよろしくお願いします。
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