修行開始
タイトル通りです。
「ふぅむ。儂の弟子になりたいとな?」
「はい。魔王を倒すため私たちは旅をしています。そのためには魔法が必要になると思うんです」
「そうじゃろうな・・・ところで主等の名前は?」
「神城光牙です」
「望月忍です」
「氷堂蒼空です」
「!!氷堂とな?」
「はい。ですがそれが何か?」
「いや。久しく聞かなかった名前じゃったからな・・・」
「どこで聞いたんですか?」
「儂が取った最初の弟子の名じゃ。八十年・・・いやそれ以上前だったか・・・昔の事は忘れたわい」
「氷堂真地という名前でしたか?」
そこで光牙が体を前に乗り出して聞いた。
「そうじゃ。主等も知っておるのか?」
「はい。私の相棒でした」
「そうかそうか。あやつの魔力や魔法に対してのセンスなんてハンパなかったのぉ~」
いったい何歳なんだ?このじいさん・・・
そんな事を思っていたら、キルアが
「じいさんとは何じゃ」
「!!」
蒼空が驚きを隠せずにいると、
「驚いておるようじゃの・・・儂ぐらいになると読心術なぞお手の物じゃ」
「す・・・すごいですね」
「そうじゃ。さっき主が考えていた年齢の事じゃが教えてやろう。儂は竜族じゃ。魔界の動物、人型は長生きなんじゃよ」
「そういや・・・王様も光牙とかの言動から同じ人だしな・・・」
「そうじゃ。それより教えて欲しいのじゃが・・・氷堂、お主は何者じゃ?」
「何者と言っても・・・氷堂真地の曾孫です」
「ははは。最初に儂をじいさん呼ばわりしたりとか、奴にそっくりじゃ・・・(それに魔力がでかい所とかもな・・・)」
「?どうかしましたか?」
「いや。何でもない。勇者、神城光牙」
「はい!」
「魔法には向き不向きがある。儂が見た所お主には向かんじゃろう。習得できるかも分からん。それでも儂の弟子になるか?」
「はい。この後の道のりで必要になる力です。この三人の内一人でも習得できたらそれでいい。だからお願いします」
「分かった。儂の事は師匠。もしくは師と呼びなさい」
「「「分かりました。師匠」」」
見事にハモった。
それに師匠は豪快にわははと笑い、こう言った。
「まずは簡単な魔法を見せてやろう」
そう言って横にある暖炉に手を向け・・・
「ファイア」
そう言った。
すると手から炎が生み出され暖炉に向かって飛びそしてボォッと音を立て火が付いた。
「これが魔法じゃ・・・そしてこれは下級魔法。手をかざし魔法を唱えるだけという至極簡単な魔法じゃ。と言っても最初は感覚が掴めないからこの下級魔法でもできるようになるまでに少し時間はかかるじゃろう」
「それってどのくらいですか?師匠」
忍が丁寧に聞いた。
「それは人による。言ったじゃろう?向き不向きがあると・・・まぁ通常は二週間くらいじゃろうか」
「そんなにですか・・・」
「とりあえずやって見せた魔法を暖炉に向けて撃ってみてくれ。やり方はこう。まずしっかり集中してイメージする。そして呪文を唱え放つだけじゃ」
そして言われた通り三人は立ち、暖炉の前まで移動し暖炉に向けて手をかざした。
まず忍がやってみる事にした。
「ファイア」
そうすると忍の手の前に小さな火の玉が出来たがすぐに消滅した。
光牙もやってみたが小さな火の玉さえでなかった。
「ははは。そう落ち込むな・・・最初は皆そんなものじゃ」
そこで蒼空も挑戦してみる事にした。
「ファイア」
するとさっきの師匠のより大きな火の玉が出来てそれが暖炉の方に飛び、暖炉とその後ろの壁を吹っ飛ばした。
「!!!!!!」
師匠も光牙も忍も驚いていた。
だが一番驚いていたのは蒼空自身だった。
「すみません・・・師匠」
「そんなこといいよ。多少、予想していたし・・・」
「?」
蒼空が?マークを浮かべているのを気にもせず師匠はなにか呟いた。
すると壁も暖炉もだんだん直っていった。
「さすが師匠」
「蒼空よ・・・お主はすぐに次の段階に行く必要があるな・・・加減したり操る事を覚えねばの・・・」
「はい」
「やるなぁ。蒼空」
「ありがとう。それにこれから頑張りますか」
「そうだな」
そう言い魔法習得への修行生活が始まったのであった。
いきなり蒼空は魔法を使ってしまった・・・
まぁいっかww
お母さんにパソコンやりすぎだから明日禁止といわれ今更新しました。
明日どうしよ・・・