到着
「あぁ……。来てしまったなぁ」
蒼空は心底だるそうな声で言った。
そう蒼空は田舎で神社をやっている、じいちゃん家に来てしまったのである。
「毎回この石段を上るの疲れるし嫌なんだけどな」
蒼空の目の前には1000段は有にあると思われる階段があった。
「ここは田舎なんだし、もうお年寄りばかりなんだからこんな事してたら参拝客いないよ!?」
「大丈夫だ蒼空。お前も知っているはずだ。ここの老人はありえないくらい元気だから。」
父はそう冷静に言う。
父さん分かっているのか……? いまから俺らはこの重い荷物を持って登るというのに……。
「じゃあ蒼空、荷物よろしく。」
「ハァッ?」
「だから荷物持ってさあ登れ!!」
だめだ、この親早く何とかしないと。子供をなんだと思っている。
もういい口論はむだだ。 しょうがない持つか。
数十分かけ、重い荷物を持って石段を登り終えた蒼空は地面へと転がり込む。
「あぁ……この石の冷たさが何ともいえねぇ……」
「おつかれ蒼空。ちょっと休んだら手伝ってくれ。」
神社の方から優しそうな顔をした老人が蒼空に話しかけた。
「じっ、じいちゃん。手伝うって何を?」
「もちろん掃除だよ。」
「いきなり雑用かよ、爺ちゃん。……父さんたちは?」
「部屋で休んでいるよ。けど蒼空は元気そうだから荷物を置いてじいちゃんの部屋においで。」
どこに元気そうな要素があるんだろうか。蒼空はそう考えつつ 蒼空は溜息を吐き、荷物を持って歩き出した。
そして慣れた様子で迷うことなく部屋にたどり着き、荷物を置いた。
「一日目からこれって……はぁ」
そしてトボトボ歩いて自分の祖父を探す。
数分歩くと祖父を見つけたので話しかける。
「で、どこを掃除したらいいの?」
「じゃあ、廊下を全部拭いていって。終わったら壁とかてきとーに拭いといて。」
「え?ここ神社だよ?部屋も多いし広いよ?廊下も全部合わせたら長いのに?」
「あたりまえじゃないか。けど、倉はやらなくていいし入るなよ。」
「倉?毎年入らしてくれないし、鍵もかかってるけどなんかあるの?」
「まぁ、とりあえず入るなよ?鍵もつぶれてしまったから。」
「へぇーそっか、まぁ掃除してくるわ。」
今まで一回も入る事ができなかった倉庫。
なんか銃とか剣とか危ないものが入ってるんじゃないだろうかといつも考えていた倉庫の鍵がつぶれている。
こんな滅多にないチャンスを前に、蒼空ははやく掃除を終わらせ見に行こうと決意するのだった。
~3時間後~
「やっと終わった・・・本気でやったから疲れたな。まあいっか。倉に行くか。」
もう辺りはすっかり暗くなっていた……。だが夏にしては暗くなるには早い時間だった。
そこを蒼空は疑問に思いながらも倉に向かって歩き出した。
このあと起こる事に蒼空は気づかずに……。
ありがとうございました。
これからも頑張るので、応援よろしくお願いします。
第3話は復活!!です。1週間以内に出します。
頑張ります!!