表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鑑定スキルで全てを最適化したら、最弱の村が国家になりました  作者: 慈架太子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

78/100

78話:最初の死



――地方。


畑はある。


だが、手が入っていない。


収穫は遅れ、

量も足りない。


流通は止まり、

補充も来ない。


残っているのは――限られた分だけ。


――村。


配られる食料は、減っている。


最初は気づかない。


次に、不安になる。


そして――足りなくなる。


「……今日は、これだけだ」


差し出される量は少ない。


誰も文句は言わない。


言っても増えないと、分かっているからだ。


――日が経つ。


動ける者は、まだ動く。


だが――弱い者から、遅れる。


子ども。

老人。

病人。


最初に、手が止まる。


次に、立てなくなる。


――ある家。


床に横たわる影。


呼吸は浅い。


目は開いている。


だが、焦点が合わない。


「……水……」


かすれた声。


それだけ。


差し出すものはない。


残っていない。


周りは黙る。


何もできないと、分かっているからだ。


――やがて。


動かなくなる。


静かに。


誰も叫ばない。


誰も騒がない。


ただ、終わる。


――村。


一人、減る。


それだけ。


だが――意味は重い。


最初の一人。


それは、例外ではない。


始まりだ。


食えない者から、倒れる。


順番に。


確実に。


段階的に。


――崩壊は、もう止まらない。


静かに。


だが確実に、


進み始めていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ