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追放ものに転生した。ただし、ざまぁされる側らしい  作者: 流石ユユシタ
第2章 元婚約者来訪編

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第38話 恋する乙女は最強

ユルレ・リューゼン。



 アニメだとシエラの友人的なポジションとなるキャラである。そんな彼女の家は貴族であり、非常に裕福だ。





「ミクスさん、ここがユルレさんの家なんですね」

「そうだ、それにしてもすごく立派だな」




 朝早くサリアの町を出て、リューゼン家の領地、その中にある豪邸に俺たちは向かっていた。例の魔族から人間の姿に戻す薬を持って……。



「こん!」

「コン!」



 ブラックとホワイトも本日は一緒に来ている。こいつらを外に出すのも久しぶりだな。


 2人と2匹、俺達が前で2匹が後ろで2列で歩いている。


「ほぇ、私はこんな大きい領地はあんまり落ち着かないから嫌ですね」

「あ、そうなんだ」

「どちらかというと私は、子供が不自由ない程度の庭とかがあれば……3人ぐらい、名前は……あ、ちょっと気が早いですよね!」





 大分早い気がする。まだ、付き合って2日目なんだけど、そんなすぐに結婚とか子供とかの話になるのだろうか。




「えへへ、ミクスさんの子だったら絶対美男美女ですね!」

「あ、うん。まぁ、それはシエラにも言えるんじゃないか?」

「あ、ど、どうも! でも私はミクスさんに似てほしいなって……ほら、黒い髪とか青い目だとその……」

「気が早すぎると思うけど……俺は黒髪でも青い瞳でも好きだな。どちらに似ても愛するようにしよう」

「う、うん!!」




 うん! って返事の仕方もするんだ。すごく嬉しいとか、感動してるみたいなのを思ってるのはよくわかる。



 あ、あと、腕組んできたけど胸がめっちゃ当たってる……。うん、これはこれで……。



 あれ? でもこれって、わざとか? 当ててるってやつか?



 いやいや、それよりもまだまだ子供とかって気が早くないか? でもおっぱいは柔らかいし。あとデカいし。



 子供とおっぱいで頭がいっぱいいっぱいになってきた、おっぱいおっぱいにもなっている。はい、面白い〜。


 ふ、こんな状況でも高度なギャグが思いつける俺はやはり面白い。






「しかし、シエラ流石に子供とかは早くないか?」

「いえ、丁度いいと思います」

「あ、そうなんだ」

「ミクスさんはその辺には疎いのかもしれないですね」

「……あの、俺が無知なのを言いことに適当に言ってるとかじゃないよな?」

「いえ、いえいえいえいえ、そんなことは……ありません!!!」




 そうか、そんな強く肯定するならそうなのかもしれないな。いや、それに貴族同士はお見合いがあるし、平民とかもそんな恋愛をしようとかそこまで考えてるのもないのかもしれない。



 モンスターとかいるし、さっさと子孫繁栄してそれぞれ生活を守ろうとか考えてるのかな?





「あ、ミクスさん。あそこにユルレさんが居ますよ」

「お、お出迎えか?」




 領地を歩いていく、すると大きな豪邸が徐々に見えてきた。



 そして、その豪邸の入り口にはすでにユルレが立っていた。黄色のドレス姿にに身を包んでおり、まさに格式を重んじる貴族様と言った印象か。




「おお? なんか腕組んできたけど2人ともどうしたの?」

「ふふふ、私達、結婚を前提に付き合ってます!」




 あれ? 勝手に結婚の前提になってたのか、まぁ、別に遊びで付き合ってるわけでもないけどさ。



 シエラが自信満々にそういうとユルレが驚いた表情になる。




「ええ!? ぼ、僕が居ない間に!? うっそ!?」

「恋する乙女は……いえ、恋が実った乙女は強いのです!」

「シエラさんって、なんかヘタレな感じしたから余裕だと思ってたけど。意外と根性あるんだね」

「当然です。好きな人をとられるわけにはいきませんから!」

「へぇ、でも結婚前提は嘘でしょ。ミクス様ってそういうのは直ぐに判断しないだろうし」

「いえ、結婚前提は私だけなので本当のこと言ってます」

「君だけなんだ」

「でも、私は結婚前提にグイグイいきます。肉食系女子です」

「へぇ、僕としても草食系は嫌いだからそっちの方が可愛いじゃん」





 シエラは肉食系女子らしい。確かにグイグイ来るからな。昨日の夜もガッツリくっついてきたし。



 あの、俺普通に性欲とかあるんですけど……。



 しかし、そこは俺はグッと我慢する。



 オトナの気分はおとなしく我慢ってね。はい面白い〜。






「まぁ、僕としては婚約破棄できればなんでもいいから。2人が幸せなら祝福するよ」

「わわ、ありがとございます! マイベストフレンド!」

「素直だねぇ……。まぁ、僕としてはいずれ結婚はしなくちゃいけないからミクス様が丁度いいとも思ってるし。別れてくれないかなと思ってるし」

「こんな人と一瞬でも友達と思ったことを後悔します」





 

 2人の微笑ましい会話を聞き流しながら、豪邸の中に入る。そう言えばアニメでも1回だけシエラが家に行く話があったな。



 だから家の外観とかはなんとなく見覚えあるけど……ああ、家の中も豪勢だったね。



「この2匹のモンスター、家入れても大丈夫か?」

「いいよー。ミクス様のだし」



 この2匹も貴族の家を見て唖然としているようだ。まぁ、いつも暮らしてる家とは全然違うしね。



「婚約者は?」

「あぁ、もうきてるんだ。今お父様と会食中」

「へぇ……婚約者には俺達のことはなんて言ってる?」

「伴侶に友達を紹介したいって言っておいた」

「おおー、随分と良い言い訳を考えたな」

「まぁね。あ、シエラさん。僕とミクス様が結婚したら、愛人ってのはどう?」

「ミクスさんにフラれたらそういう選択肢もありますが、まだフラれてないので嫌です」




 あれ、シエラはフったら愛人とかになるんか? なんだか今よりもややこしい状況になっていくような気がするんだけど。



 おとなしく結婚しといた方がいいのか? いや、そんな簡単に決めていいわけもないよな。




「へぇ、フラれた時を考えてるなんて随分弱気なんだ。あーよかった。付け入る隙が沢山ありそうで」

「ないですよ。そもそも貴族とか基本忙しくて、恋愛する暇なんてないじゃないですか。さっさと高身長イケメンで位高い人と幸せになってどうぞしてください」

「なんだよ、どうぞしてくださいって。まぁ、僕は可愛いからね。血統も優秀だし。引くて数多だよねぇ」

「そうですかそうですか。それなら貴族同士の取り合いをどうぞしててください」




 この2人、アニメの時だとまぁまぁ仲が良かったけど。今は険悪な感じがしてるけども。



 まぁ、気にしなくてもいいのか? 会話は弾んでるみたいだし。




「やぁん、ミクス様、彼女さんがいじめてくるぅ」




 おっと、左腕にもおっぱいが当たってきた。ふむ、まさか両腕におっぱいがあるとはね。




 いっぱいのおっぱい……ふっ、はい面白い〜。



 あれ、これさっきも言ったか。まぁ、天丼があるからね。何度も同じことを言ってもいいのさ。そして、両腕のおっぱいどうしたものか。




 こちらも性欲があるからな。こうなると、どうにもムラムラしたりする。





「ミクスさんに誘惑とかしたら殺します」

「やぁん、怖い〜。彼女さんをどうにかしてー」

「おいこら、擦るな!!!」




 

 あれ、これって浮気になるのかな? だとしたら良くない気がするな。ユルレの胸は遠ざけることにしよう。





「ユルレ、彼女の前だから」

「えぇ。つれないなぁ」

「それよりさっさと婚約者のところに案内してくれ」

「はーい」

「ミクスさん! 流石です!! ますます好きになりました!!」




 あら、益々好きになられてしまった。これはあれか? 俺何かやっちゃいましたか? みたいな感じが正解なのかな?




「あれ、俺何かやっちゃったか?」

「はい! やっちゃいました! 私の心がまた射止められました!」

「あ、そ、そう」




 どうやら、相当凄いことをしてしまったらしい。ふふふ、ドヤ顔をしておくべきだろうか。



 まぁ、それは一度置いておいて……そろそろ例の婚約者さんと面談と行こうかな。



 


 豪邸の廊下を抜けて、大きな扉をくぐる。


 ここは……会食をする場所のようだ。


 大きな机と椅子が置いてあり、高そうな絵画とかも壁に貼ってある。うわぁ、貴族っぽいわ。


 そして、机の中心にユルレに似た男、多分父親だろう。



 大きな椅子に彼女の父親は座っているが、それの少し離れたところには灰色の髪の毛を持っている男が座っていた。


 さらに、その周りには執事とメイドがそれぞれ2人ずつ立っている。


 なるほど、凄い仰々しい感じがする。流石は貴族だ。


 さて、ユルレの父親から少し離れた場所に座っている……あれが例の怪しい婚約者かな? 



 確かに……妙な魔力だな。




「お父様、僕のお友達を連れてきました」

「ほう、そうかそうか」

「彼が以前に僕が話していた……」



 ユルレがそのまま彼女の父親に近寄り、会話のラリーを続けてる隙に、改めて婚約者を観察する。



 彼女の婚約者はヴァニッシュだったか。彼はこちらを見てずっと驚くような視線を向けている。特に俺ではなくシエラを見ているようだ。


 その様子を見て、シエラが俺に小声で話しかけてきた。


「ミクスさん。この人魔力すごく変です……魔族ですね。さっさと薬飲ませましょう」

「そうだな。どうやって飲ませようか」

「相手は魔族。ですが、魔力は優れていても、頭脳も優れてるとは限りません。そこをつきます」

「なるほど、話術か、あるいは心理誘導とかで何かしら罠にはめるのか?」

「はい、こうします!!!」




 そう言ってシエラは一瞬で間合いを詰めて。相手の口元にポーションを無理やり流し込んだ



「え、えぇ……もうちょっと、騙して飲ませるとか……」




 そういえば、素早さステータス、今は尋常じゃなくなってるんだった


 なんか、襲撃事件の後も、日々飲んでるもんな


 っていうか、全然頭使ってないっていうか、脳筋解決過ぎないか……




「おおおおおおおおお!? こ、この薬は!!!!!!!」





 ヴァニッシュの体が突如として、発光して、ツノが生えた顔が顕になる。これはまさしく人間ではなく、魔族だな。





──こうして、ヴァニッシュの正体が魔族と分かったのだ。





 ……これ。原作アニメだったら1話か、せめてAパート丸々ぐらいは丸々使って駆け引きがあったんじゃないだろうか本来。なんなら、誰かが人質にとったりとられたりとか、そういうのもあったんじゃなかろうか。




 俺はユルレが結婚を実際にするとか、そこまで視聴してなかったが、原作アニメでこんな展開したはずがないもんな(確信)。 




 だが、そんなものは関係ない。



「よっし! やっぱり魔族でしたね! ミクスさん、さっさと倒して、デートしましょう!」



 そして俺を含めて唖然としてるこの場の数名をほっておいて、シエラは高らかに宣言した。


 ついでに、ヴァニッシュは宣言と同時に、バチコーンという音とともにぶん殴られて、吹っ飛んでいった。



……恋が実った乙女って無敵なのかもしれない。俺はそう思った。

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