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追放ものに転生した。ただし、ざまぁされる側らしい  作者: 流石ユユシタ
第1章 追放編

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16/31

第15話 決闘が始まる


 さて、昨日はシエラとルディオとの邂逅があったわけだけど。アニメだと次の日も、出会うし、大きなイベントも控えている。



 最近、清水を採取する依頼が増えていたのはアンデッドと呼ばれるモンスターが大量に発生していたからなのだ。


 そのアンデッドがサリアの町に攻め込んでくる!! と言うイベントが今後行われる。実際に攻めてくるのは1週間後くらいだったか。


 だから、清水採取の依頼が軽い伏線だったと言うことなんだけども。






「ミクスさん、最近湖の採取依頼本当に多くないですか?」





 シエラもどうやら疑問に思っている様だ。そう、アンデッドの大群はそこまで迫っているのである。



 確かアンデッドは封印されてた魔王の手下だとかが、手配したらしいけど。魔王がどこに居るのかはアニメ1クールでは分かりませんでした!!



 アルドの勇者スキルとか、魔王と関係あるらしいけど。詳しくは知らんね!!



 ただ、魔王の手下は怨念とかがあり、人間を滅ぼすのが目的らしい。壊したり、殺傷が目的とはなかなか物騒な輩だな。



 さて、そんなアンデッドの大群のイベントだが、シエラとルディオの大事な好感度アップイベントがあるのだ。


 先ず、この内容はアニメ4話で行われるのだが、この時点でシエラはステータスアップの木の実を量産できることに気づく。しかし、大量には摂取できないので、力を秘密にしながら拾ったホワイトと一緒に吐いたりしながら食べるのである。


 まぁ、シエラもホワイトもどう考えても普通に生きていける状態じゃないからね。強くなるしか道がないんだよね。




 ただ、そんなに量食べられないからまだまだステータスが弱くて……そんな時にアンデットに襲われそこをルディオによって助けられる。


 まぁ、シエラもすぐに惚れていたわけではないけど、それでも好感度が上がっていた印象だった。



 あんな自分を助けてくれる人もいるんだ……と心の中でつぶやいていたのは俺も覚えている。



 しかし、彼女は自身の弱さを感じ、ホワイトと一緒に毎日ステータスアップの木の実を泣きながら、吐きながら食べるのだ。まぁ、回想シーンだったけど、なんか、鼻水とか全部出しながら食っていた気がする。



 ただ、その部分は心配ない。順調にステータスアップしているからな。逆に問題と言えばルディオのことだろう。彼女はまだ、あまり心を開いていない様だ。


 初登場が無礼な感じだったしね。


 ただ、ルディオも別に悪いやつではないんだし。ちょっとオラオラしてしまう子供であるわけだしね。



 俺としてはこの世界が無事に救われ、おこぼれが頂ければ良いんだけどね。アニメの流れ通りに行けば世界は救われるだろうしさ。


 あんまり崩しすぎるのも良くないからな。万が一、ルディオが最終的にくっ付く相手なら、好感度は互いに稼いでいてほしい。


 


 さて、そんなことを考えていると……




「モモタロウじゃねぇか」



 やはり、湖にルディオが佇んでいた。Sランク冒険者にも依頼が発注されるほどに清水が必要とされてると言うことだろう。


 アンデッドを倒すのは普通のモンスターより労力がかかる。耐久値が並のモンスターの比ではないのだ。だが、清水をかければ大幅弱体化ができるのである。

 


 だから、アニメでも2日連続でここで会うことになるんだけど……

 


 大丈夫かな? まだ、シエラと一度も名前を読んでないと言うか……ちゃんと自己紹介もまだしてない気がするけど。


 完結までスムーズに行って欲しいと願うばかりだ。この作品の結末はハッピーエンドであると聞くし、なるべくアニメの流れに沿って貰う方が良いんだろうな。


 あんまり外れた道筋でなければハッピーエンドになるだろ。ざまぁキャラである俺が死んだりしなければ……


 あ、そう言えばそろそろ。本来ならミクスが救済の光を追放されてシエラに仕返しという名の逆恨みをする頃だけど……。



 それは俺がミクスなので起きないよな。俺としてはざまぁ展開とかは本当にごめんだな。第6話で俺死ぬし。



 なんか変な闇のパワーみたいなの与えられてさ、ミクスは殺されてしまうのだ。そんなのは非常にごめんだ。そう言う部分は無論回避するが、それ以外はそのままの流れで生かしてもらおう。








「あ、どうも」




 

 シエラは何事もない様な返事をしている。確かこの時はまだ苦手意識と疑いがあるんだったな。


 だがしかし、この後のイベントで命を救われて徐々に打ち解けていくんだよな。うんうん、俺は他国王子推しだけどね!






「ふ、またモモタロウに会えるとはな。オレはついてるようだ」

「そうですか……ミクスさん、それより清水を採取してしまいましょう」

「オレに対して塩対応とはな。他の女ならキャーキャー言うところだが。どうやらお前は他とは違うらしいな」

「……え、そうですか。ミクスさん、清水を早く」

「オレに対してこうも塩対応とは……やはり面白い女」





 いや、ルディオがこのままだと面白い女の無限ループになってしまいそうで怖いな。




 それとシエラはまだ偽名のままなのか。いや、部外者の俺がシエラの名前を勝手に言うのはモラル的にどうなのだろうかと思うので言わない。


 だが、この2人は本来なら知り合う間柄だし名前は知っておいた方が……なんて、俺が言わなくても大丈夫か。



 ルディオがここに居たのも含めて、今後否応にも接点増えるだろうしな。単純接触効果というのがあるらしい。人間は何度も見たのものに好感を抱きやすい性質があるらしく、鏡に映った自分が普通よりよく見えるのもこれが原因らしい。




 まぁ、ルディオと今度も接点が増えると……良い感じになるのかな? 作者は誰とくっ付けたかったのかは気になるところだ。


 2クール目もあったけど、見なかったんだよな。見ておけばよかったわ。なんかいじめ描写とか、差別要素とかが多くて見られなかったけど……






「ミクスさん、清水採取できました!」

「流石だな。シエ……モモタロウは手際がいいな」

「ありがとうございます!」




 危ない、思わずシエラと言ってしまいそうになった。いや、言ってもいいんだろうけど、本人が隠してるからまだ言えない。


 そして、シエラはニコッと笑ってお礼を言ってきた。なるほど、これが他国の王子すらも落としたシエラの笑顔か。改めて見ると顔面偏差値高いな。


 あと、ルディオもイケメンすぎて笑えてくるんだが……




「ほう、モモタロウその手際の良さはやるじぇねぇか」

「あ、はい。どうも」

「このオレに塩対応だと……? ふっ」





 ルディオに対しても笑顔を向けてあげてくれ。まぁ、シエラは最初は警戒心が高いタイプだった気がする。






──その時、湖から少し離れた草むらが激しく揺れた。




 お、きたな。草むらから現れたのはアンデットだった。人間の姿をかろうじて保っているが、目ん玉がなかったり、全身が腐った様に色味が悪かったりと特殊な見た目をしている。


 男と女のアンデッドが2体ずつの計4体かな。




 ここでルディオのカッコイイシーンが出るんだよな。俺としてもここは素直にかっこいいと思った。雷光のように動き、彼は拳で殴る戦闘スタイルなのだがそれが惜しげもなく披露される姿はかっこいい。




 やはり、男は格闘スタイルはかっこいいと思うんだよなぁ? アニメの作画が良かったと言うもあるけど、それを差し置いても高評価だった。






「ふっ、ここはオレに任せろ」





 


 お、ルディオの、あのかっこいいシーンが見れるだなんて……!!






──まさに、恐ろしいほど早い拳と表現するべきだろうか。





 ドンと、地面を思いっきりハンマーで叩いた様な音がしたかと思うと彼の姿が消えて、一瞬でアンデットの方に移動した。



 あ、速いんだけど……ルディオはステータスが高いのは知ってるけど、ここまでとはな……流石はステータス5桁いってる逆ハー要員だ。




「オラッ」





 ルディオが拳を突き出し、アンデッドの腹を殴打する。それだけで1体が胴体に穴を開けてその場に倒れる。




 お、おいおい、耐久値が高いから清水が必要って話だったんだけど……ワンパンすな。


 そして、案の定、もう3体いるアンデッドもワンパンで彼は倒す。


 

 まるで、風を切ると言わんばかりの殴打によって一瞬でアンデッドを倒してしまった。正直、残像しか見えなかった……






「どうだ? オレは凄いだろ?」

「……あ、はい、凄いと思います」





 シエラ、アニメの時はもうちょっと驚いている描写があった気がしたんだけど。なんか、反応適当すぎないか?


 天然もあるんだろうけど。しかし、ルディオもそれを感じたのか今度はこちらに向かって目を向けた。





「そう言えば、ずっとモモタロウと一緒にいるお前はなんなんだよ」

「……あ、私は昨日も挨拶を致しました。ミクスと申します」

「……あぁ、居たか、そんなんも?」




 おい、忘れてたな? こう見えてミクスというキャラは美形なんだぞ! 覚えておけよ! そう思ったが、ルディオは猪突猛進のキャラで、自分が気になることしか覚えない様な設定だったな。


 なら、しょうがない。



「そうか。おい、モモタロウ。こいつとパーティーを組んでるんだな?」

「はい。あとこいつじゃなくて、ミクスさんです」

「あ、そうか。それでミクスねぇ……ふーん、オレの方が強いな。どう考えてもな。だから、オレと組めよ」

「……お断りします。私はミクスさんに恩義を感じています」

「それなら、オレがこいつに金を払って恩義を返してやる。それならいいだろ」




 おお、これは急展開だな。アニメだとこんな展開はなかったはずだったが。この後、アンデッドに襲われたところ助けたから、シエラはお茶に誘われるんだ。あんまり気が乗らないシエラなんだが……



 先ほどの4体のアンデッドから救われた恩もあり、お礼に一緒にお茶をするくらいだったはずだけど。



 ふむ、正直、俺よりもルディオの方が強くて守れるというのは筋が取っているだろう。アニメの流れ的とは大分、違う気がするが……いや、結局パーティーを組んでないがシエラと一緒に過ごす描写があったか。


 形式上パーティーとなっても、同じか?






「嫌です。私は、私の手で恩義を返したいんです。そもそも、ミクスさんは貴方よりずっと私を守ってくれています。これまでもそうでした!」

「だが、オレの方が強い。これからはオレが守れば良いだろ」

「……いや、無理です。ミクスさんの方が守ってくれます。あ、でも、私も守られてばかりは嫌なのでミクスさんを守ります!」




 お、急にこっちに宣言をしてきた。うーん、どっちにすべきか。正直ここで離脱しても良いと言えば良い。大分ステータスも上がってるし、ここからは彼女の地力を信じても良い気がする。



 でも、ステータスはもうちょっとあげたい。まぁ、それはパーティーを解散しても個人的にすれば良いことなのかもしれないし。






「……それなら、オレとこいつ、どっちが強いか勝負しようじゃないか」

「こいつではなく、ミクスさんです」




 すっごい、ベタな展開みたいなのきた!? そう言えばルディオは他国の王子にもこういう決闘を申し込んでいた気がする。



 え、俺が!? 無理無理、勝てるわけないって……






「いや、流石に勝てませんよ。Sランク冒険者には、自分はBランクですし」

「はっ、情けねぇ。勝負する前から弱腰かよ」

「ミクスさんを笑わないでください! もう許しません! それなら私が決闘します!!」




 なんでそうなる……これから仲良くなるかもしれない2人がここで決闘とか。絶対シエラ負けるだろうし。ステータス上がってるといっても今の状態では勝てないだろ。




「モモタロウじゃ無理だろ」

「負けません!」

「……あ、その、じゃ俺やります。シエ、モモタロウは下がってて」

「み、ミクスさん。で、でも……」




 ここで俺が引き受けないとシエラも引き下がらないし、ルディオも引き下がらない。



 一応、仮で引き受けるか。





「ほう、それなら、すぐやろうぜ」

「分かりました。ただ、ここではやめましょう。見晴らしの良い場所でやりましょう」





 決闘か……流石にSランクは勝てないだろうなぁ。まぁ、ただで負けるのも癪だな。この世界での22年がどこまでSランクに通用するか。



 試してみるか。

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