鼻水ってなかなか乾燥しないよね
「えーと」
「じゃあ、僕達はこれで.......」
「失礼します!」
スタスタと歩き出す3兄弟に鼻水が出ている女性は名乗った
「私は、ルルロッティ侯爵が娘シャルロット=ルルロッティ!貴方達を召喚したのは私よ!契約なさい!」
キリっとした顔だが鼻水が出ている
「お嬢ちゃん、鼻水出てるよ」
「あーーーーーーーーー言った!言っちゃった!過兄ちゃん言っちゃった!」
「契約とか絶対やだね、なんか服従させられそうだし」
鼻水を指摘されてシャルロットは、手枷の嵌められた手でハンカチを出すと顔を拭こうと.......届かない!
「あーーーー残念あと少し」
わなわなと顔を赤らめ涙目になるシャルロットほっぺたをプックーと膨らませた。
「あの手枷を外してあげれば拭けるんじゃないかな」
「ああ、収納で、いけるかもな。じゃあ、一徳、交換条件に契約しない方向で話してこい」
「うん」
「シャルロットさん、手枷を外して差し上げましょうか?」
イケボでシャルロットに近づいたので少し恥ずかしそうだ
ドキドキしてるのが伝わってくる
「で、出来るの?」
「出来たら契約しなくても良い?」
「なっ、け、契約はしてもらわなくちゃ困るわ!私はやらなきゃいけないことがあるのよ」
「んー.......じゃあ、このままになるけど良いかなあ?」
「ちょ、出来るなら外しなさいよ!」
「契約とかされたらシャルロットさんの言いなりになっちゃうでしょ?主導権握られるの得意じゃないんだ.......禿げちゃうかも」
このイケメンが禿げてしまうのは惜しいなとかシャルロットは思ったが、そもそもざまあするために霊獣召喚しダンジョン攻略を続け成り上がろうとしているのに、その手伝いをさせれないのは、召喚失敗である。人生のなかでそうそう何回も出来るものではないのだ。
「だって、だって、ぐす、ぐす」
悔しくてまた泣き出してしまった
「ローランド様の悔やまれる顔を拝見するまでは、死ねないわ、見返してやりたいもの!」
3兄弟は、シャルロットが純粋に何か成し遂げたいのだなと察する
手伝いは出来ても思い通りに動かされるのは御免だが
「手伝いは出来るかもよ?その契約内容此方で提示したものに了承できるなら、助けなくもない。」
「そうだな、なんかお嬢ちゃん可哀想なことになってそうだしな.......手伝いはいい」
「オッパイ大きいしね」
それは言うのはどうかと思うと兄二人はスンとした
「じょ、条件?」
「そ、何かしら俺達にメリットがないと、お手伝いは出来ないでしょう?」
「ま、まあ、わかりますわ......でどんな条件なら契約をのむっていうのかしら」
一徳達は視線を合わせると頷いた
「基本的には貴女の良いなりにはなりたくない!善意でもってお手伝いをさせてもらうということになるね!」
一徳はとびきりスマイルで言っているが要は、俺達の機嫌を損ねると手伝わないと暗に言っているのである
が、後が無いシャルロットは、頷いた
「できる限りの事はするわ!だから、私が満足するまで手伝ってほしいの!わがままに付き合ってください!」
鼻水を拭きたそうなので一徳はシャルロットの手枷に手を添えた
[収納]
手枷が一徳の収納に納められた




