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⑵『墓イズムについて』

⑵『墓イズムについて』



放浪した精神は、様々な空間を辿って、最終的に墓へと行き着く。つまり、ただの石ではなく、墓には尊い現象が備わっている訳で、我々は其処に、ただ、ひれ伏すのみである。と言うのも、死者とは対話が出来ないので、一方的な敬虔心が、眼前に存在するのである。



困難を極める、天国からの助言は、しかし、頭に声が降りてくる様なことがあれば、それは、恐らく死者の助言かもしれない、という想像が付く。空位を彷徨して、宇宙の遥か彼方から、墓イズムは、まさに現出して、我々を逆説的に生存させているのであろう。



見識を変えれば、我々の苦痛や快楽も、オプティミストに思いを託せば、一律に、墓の存在そのものになる。時の権力者も、夭折者も、波乱万丈の生き方をした者も、結局、死を前にしては、その荘厳な現象の前に、無力なのであって、其れこそが、墓イズムの特徴であろうと思われる。

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