地球から来た宇宙人
「あんたって、やっぱバカ?」
精神的にきつい言葉をかけてくるのはさっき出会ったばかりのエリカだ。容姿はかなり可愛い方なのに、この口調がどうかと思う。
「そんなに夢だと思うんなら、殴ってあげよっか?あ、でもそしたら夢かどうか確かめる前に死んじゃうかもねぇー」
「け、けっこうです…。」
さらりと恐ろしいことを言ってくる。
エリカはぷいっとそっぽを向いてしまった。
「あの…今ってなに時代??」
「じだい??なにそれっ、しーらない。」
まともに僕と話す気がないのか帰ろうとしている。でも、やはりここは地球ではないようだ。つまり異世界か…。
「ちょ、ちょっとまってよ!僕、まだここがどこかもわかんないのに…」
「…あーもうしょーがないわね!!あんた、なんか結構色々とヤバそうだからちょっとくらい教えてあげるわ」
「やった!ありがとうエリカ!!」
「……あんた名前はなんて言うの?」
「あ、そっかまだ言ってなかった。僕は久保田 理央」
「クボタリオ?なにそれ、ぷぷー!!」
この世界ではどうやら僕の名前はおかしいらしい。僕は結構気に入ってるのになぁ。。
まあでも、彼女が初めて笑顔を見せてくれたからプラスマイナスゼロになった。
「…で、さっきの話なんだけどここってどこなの??」
「ここは、カトリーナフローク王国、今は結構荒れた所になっちゃったけど、昔はすごく町中華やかで……………………………………」
「…え?」
話が中断してしまいエリカの表情が険しくなった。
「出てきなさい、ガオネル。」
「なーんだ。バレちゃったかつまんねー。」
声が聞こえたとともにニヤついている半裸の男が現れた。足音がひとつも聞こえなかったところが物凄く恐ろしい。
「エリカがついに違う男に乗り移ったってエルファントに言いつけてやろうと思ったのになー。」
「ばっ!…ばっかじゃないの!?…私はずっと、変わらないわよ。」
エリカが瞬間で赤面した。どうやらエリカはそのエルファントというやつが好きらしい。
「…そ、そう!そうだわ!エルファントが、いないのよ!調子が悪いって言うから、癒しの水をくみに行って戻ったら、コイツが…」
ガオネルと呼ばれる彼と目が合う。
僕は彼の鋭い目力に息を呑む。
「………おまえ、まさかエルファントを…。」
「!?ぼぼ僕、何も知らないよ!?」
疑われるとは思っていなかったから、とっさのことで言葉に詰まる。
「………信じるぜ?」
「う、うん。」
「…はぁ、もしこいつだったらきっと母さんを殺したのもこいつで仇を打てるっつのに…。」
「君、お母さんを…」
なくしたのかと聞きたかったが、すごい目付きで睨まれたため、そのあとをつづけなかった。
「ね!2人で喋ってないで、エルファントを早く探さないと…!」
エリカの方を見ると彼女は涙を堪えて今にも泣きだしそうな顔をしていた。また、泣かれては困る。
「そ、そうだね!まずはエルファントさんを探してからにしよ!」
ほんとはそんなことをしている暇はなく、早く元の世界に帰りたいところだが。
「そ、そーだな!はははは…」
僕に続けてガオネルも同意した。彼もエリカに泣かれたくないようで、無理に同意したのがバレバレなくらい顔がひきつっていた。
「なぁエリカ…そいえば、こいつだれ?初めて見る顔だけど。」
「……あたしもよくわかんない。あんたって、なんなの?」
「えっとー、地球から来た宇宙人…で通じる?」
「………………は?」
うん、説明すごい難しいや。
次回から外へついに出ます!