第五話 丸太郎、やらかし太郎となる
ここは、名を知らない街のギルド。
これから始まるであろう新しき冒険の世界に期待を馳せながら、建物に入った。
ギルドには、受付と依頼書が貼られている掲示板と食堂兼酒場があった。
下級職から上級職とありとあらゆる職業(剣士、魔術士、聖職etc...)の人たちがいるようだ。
僕は、初めに受付に向かった。
綺麗な受付嬢のオネェサンに丁寧に分かりやすくギルドのルールと
仕組みについて説明してもらった。
すべての説明が終わったところで登録作業に移った。
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冒険者登録は無事完了し、【魔法剣士】として登録された。
途中で能力値計測用の水晶を許容容量オーバーで2個破壊したり、
訓練用のカカシを軽く斬って壁に巨大な穴をあけたり、
火属性の初期魔法を飛ばして訓練場を丸ごと焼き尽くしたりと途中トラブルはあった。
ギルドは今回の登録で多くの財産を犠牲にした。
死傷者は幸いいなかったが、気絶者が多数見られた。
初回から出禁寸前に陥った。流石、僕!
冒険者登録も終わって、わくわくしながらギルドの正面口を勢いよく出た瞬間...
衝撃により建物が派手に倒壊した。
僕は逃げるようにギルド前から去り、裏路地に入った。。
この日からこの街の冒険者ギルドは運営を休止する事になった。
同時に僕は『組合破壊者』という不名誉な二つ名を貰い、
ギルドから高額の懸賞金をかけられる事になった。
つまり、超異例の即日追放である。
もうこの街に居場所はない。さっさと街を出ないと。
もう街中は憲兵隊で溢れ返ってる。見つかるのも時間の問題だ。
こういうときは...
『ステータスオープン』
自分のスキルの一覧に「隠密 S級」があった。
効果は次の通りであった。
隠密 S級…自分の気配を完全に隠蔽できる。効果時間の制限はない。
「隠密解除」と唱えれば解除される。
今必要なのはこのスキルだと思い、急いで唱えた。
『隠密』
そして僕は自分の気配を完璧に消した。
憲兵隊が待ち伏せている場所を堂々と通りすぎて
街の端にあった防壁を飛び越えた。
僕の冒険はまだ始まったばかりだ。