第四話 丸太郎、決心する
久しぶりの更新です。
駄作ですが、読んでいただけたらなによりです。
昨晩は、結界魔法のおかげで良く眠れたようだ。
昨夜は、暗くて見えなかったが数キロ先に街が見えた。
僕は、街に向かって歩き出した。しばらく歩いていると通行人の男性に話しかけられた。
「君は、街に向かっているのかい?わたしは商人だ。通行手形を持ってないだろう。
よければ、荷馬車に乗せてやろう」と。
男性の優しい言葉に甘え、荷馬車に乗った。
荷馬車の中は、妙に鉄臭かった。壁は、引っ掛け傷が沢山あった。
不安になったマルタは、「おじさん、何商人なの?」と聞いた。
男性はゆっくり口を開き、笑顔で「おじさんは獣人専門の奴隷商人さ。
人間は専門外だから安心しててね。」と言った。
僕は顔色が悪くなり、しばらく考えるのをやめていた。
それから数分後に街へ入る関所を通過した事に気づいた。
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街についてからは、荷馬車の隙間から街の様子を伺っていた。
自分の村とは違い、開放的なイメージができた。
人間と亜人がお互い協力しあって生活しているようにもみえた。
荷馬車の動きが突然止まった。
「坊や、おじさんのお店に着いたからもう降りて大丈夫だぞ。」とおじさんは言った。
僕はおじさんに「ありがとう!」とお礼を言った。
僕はおじさんに教わった通りの道を歩いて、表通りに出た後に来た道を振り返ったんだ。
そしたら、おじさんの店からの道が跡形も残さずに消滅していた。
確かにここに隣接し合った建物に挟まれた狭い道路があったはずなのに、
今は鼠がギリギリ通れるくらいの隙間しか見えない。
なんらかの魔法の類なのか。
今はおじさんに会える気がしない。でも、またいつか会える気がする。
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side:奴隷商人のおじさん
ずいぶん不思議な坊主だった。
まさか自分の職業を聞いても荷馬車から逃げ出さなかったとはね。
B級鑑定スキルで見ても、あそこまで隠蔽していると怪しさしかないな。
うちの店にとって天使となるか悪魔となるかうきうきするね。
また、会えるかなぁ。
(可愛かったなぁ。すべすべおててが~(ジュルリ))
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さて、気を取り直して街を散策しよう!
おぉっ、そこの屋台に大きめの骨付き肉が売ってる!おいしそうな匂いだなぁ。
「あっ、お金無かった。」
家から命からがら逃げてきたのだから、お金なんてあるわけがないと落ち込んでいた。
すると、ガタイの良い筋肉マッチョメンな屋台のおじさんが
「坊主、金が無いなら冒険者ギルドで冒険者登録して依頼をこなすのはどうだ?」
僕は、うなずいた。
「そうきたらお代は、いらねぇから2本持ってけ!」
「坊主、良い冒険者になれよ!!」
僕は、決心がついた。冒険者になって、故郷に戻るんだと。
「ありがとう!おじさーん!!」
しばらくしてから、おじさんに手を振りながら別れた。
冒険者になるためには冒険者ギルドね。
立派な冒険者になれるかなぁ。
色々と妄想をしていたら冒険者ギルドの建物の前に着いた。
ここから僕の新しい冒険が始まるんだ!
これから更なる地獄が舞っているとも知らずに、
僕は建物に入った。