飯
さて、とりあえず倒れてる2人の治療を。
駆け寄って、この程度なら、ミドルヒールで充分だと確認し、2人にかけてから、エルフの2人に、ヒールをかける。
で、倒したワイバーンを収納していく。
最後に周りを再探索。討ち漏らしが無いかの確認だ。
無し!
じゃあ帰ろう。
あ、
「帰れるか?」
意識を取り戻した戦士と剣士とエルフ2人に、一応聞く。
放置して買えると、変態エルフが煩いからね。
「助けて貰って感謝する。治療までしてもらえたから、帰れるが、治療費を払いたいのだが、金貨2枚で足りるだろうか?今の手持ちでは、それが精一杯なのだが。足りなければ、少し待って貰えないだろうか?稼いで必ずお支払いする!だから、この子達を奴隷に売るとかは、勘弁してもらいたいのですが。」
剣士の人族の男が言う。
ふむ、まあ、言いたい事はよくわかる。
ミドルヒール一回で、相場は金貨1枚。ヒール2回分足りない計算になる。それを気にしてるのだろう。まあ、こちらとしては、ワイバーンの囮がわりになったし、邪魔されたわけでも無いので、金は別に要らないが、タダと言うと警戒しそうだしな。
「ワイバーンで儲けるから、金貨1枚でいい。」「配慮感謝する。しかしかなりの値引きになるが、よろしいので?」
まあ、半額以下だしな。
「ああ、装備の修理にも金は必要だろ?こっちは金に困ってないしな。」
てか、ワイバーンでウハウハ予定だしな。
剣士が、金貨1枚を俺に差し出す。
受け取って
「今から飯作って食うけど、お前らも食うか?腹減って無いなら、俺だけ食うけど。」
「「「「食う!」」」」
どんだけ腹減ってんだよ。
オークの肉を焚き火で焼きながら、軽く自己紹介。
先程から話してた剣士。
人族男のまあまあイケメン。
アレックスーフォアマン
獣人の戦士
牙狼族の男
レイ-フェアウルフ
エルフの弓士
ダークエルフ女
ソフィア-リーンホース
エルフの魔法士
エルフ女
アリス-レイホール
全員家名持ちかよ!
貴族関係じゃん。
特にフォアマン、確か伯爵家だったよな。
他も子爵家と男爵家の家名だし、なんかめんどくさい気配。
とりあえずヘルスネークは名乗らない確定。
「俺はパイソン。よろしくな貴族さん達。」
「パイソン!?どうりで。納得した。」
ん?レイホール子爵家のアリスが、言う。
「知ってるの?」
と聞くのは、ダークエルフのソフィア。
「S級冒険者パイソン。この国で数人しか居ないS級で、ボアのギルドを拠点とする冒険者では、唯一人。私達、運が良かった。たまにしか顔出さないで有名だし。」
「「「S級?!」」」
他の3人が、こっちを見る。
「まあ、当たりだけど、別にこの国に何人か居るんだから、そんな珍しく無いだろ」
「「「「いやいやいや」」」」
「その年でS級とか、何やったらなれるの?」
まあ、見た目18くらいだからなぁ
「ワイバーンとか、サーベルタイガーを山ほど狩ればなれるぞ。」
「普通無理だろ!」
「ワイバーンとか、軍総出で狩るもんだし、サーベルタイガーとか、30人くらいで半数死ぬ覚悟で討伐する魔物だろ!」
「山ほどって何よ、さっきもワイバーンをいとも簡単に倒してたけどさ。」
なんかバケモノ扱いされてる。
「ん?お前たちワイバーン狩らに来たんじゃ無いの?」
素朴な疑問だ。何しにここに?
「私らは、オーク狩りの帰りにたまたま出くわしたのよっ!ワイバーン狩とか、そんな命知らずな事しないわよっ!」
ダークエルフが威勢良く言うが、それ自慢にならんよね?
焼けたオークを手渡しながら、
「そうか?まあ、俺はワイバーンやサーベルタイガーメインだから、よく分からんが、そういうもんか。」
と言っておいた。
若干4人の目が痛い。
飯食って帰るのだが、同じ方向なので、一緒に帰る事にした。




