プロローグ1
性懲りも無く新作
とある大陸の東側、そこには多人種国家、トルメニア王国という国家が存在した。
そのトルメニア王国の東の位置にある、1つの都市、ヘルスネーク公爵領、領都ボア。
そこからこの物語が始まる。
ボア冒険者ギルド
ラノベ読者には説明不要であろう、説明は割愛する。
「何?!北の森でワイバーンの群だとっ?」
この発言は、ギルドの責任者、ギルドマスターのエルフ、ミラー・アリストの声である。
「は、はい、Cランクパーティの[突撃隣の冒険者]が、オーク討伐に向かったのですが、10匹以上のワイバーンに襲われ、何とか逃げ帰りましたが、全員負傷で今は治療院で回復中です。」
答えたのは、ギルドの美人受付嬢のアイナ。人族の22歳。金髪のストレートヘアーがトレードマーク。
「[突撃隣の冒険者]か。あいつら腕はソコソコ有るが脳筋の集まりだからなぁ。」
ちなみに冒険者パーティ[突撃隣の冒険者]は、Cランクパーティの上位と言われていた。
冒険者には一応ランクというものが存在する。
冒険者に成り立ては、[見習い]と言われて、街の中で依頼を受けたり、街の周りで、薬草の採取、Eランクの魔物の討伐しか受けられない。
街の中に魔物が居るのか?と疑問に思うかもしれないが、ソコソコ居るのだ。代表的な魔物は、ファットラット。ネズミ型の魔物で、食料を盗み食いする魔物で、たまに人も襲う。寝たきりの老人が主な被害者になるのだが。
で、見習いの上がEランク冒険者。
Eランクの魔物なら倒せますという扱いである。
EからD、DからCと強くなる毎に魔物のランクが上がり、それに合わせて冒険者のランクも上がっていく。
Eは下っ端。
Dは普通、一人前。
Cは腕利き。
Bは上級。
Aは一流。
その上もあるが、今は割愛する。
パーティとは、冒険者が何人か集まって形成する集団の事で、リーダーのランクがパーティのランクになる。
つまり突撃隣の冒険者のリーダーは、Cランク。
腕利き冒険者パーティということになる。
腕利きという事は、戦闘力はかなりのものという事なのだが。
「Cだと、ワイバーン1匹程度が、関の山だからなぁ。」
ミラーが、しょうがないという感じで呟く。
「どうしましょう?」
受付嬢が聞く。
「[パイソン]に、指名依頼を出せ。」
ミラーが受付嬢に命令した。
よろしくお願いはします




