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ブクマ300突破、ありがとうございます。

今後も精進します。

ハルについて最近悩んでる事。

それは。


ハルの能力のひとつ、ESPがどんどん精度を増していて、且つ使える時間が伸びてきている事だ。

少し前までは、30分もボール投げや積み木で遊んでいれば限界時間を超えていたのが、最近では1時間近く持つ上に、回復するのも早くなってきている。

しかも、積み木を積み上げたり等の繊細なコントロールも簡単に出来るようになった。


なにが言いたいかというと、ハルが、手を使うより早いと思ったのか、日常でも、力を多用するようになってしまったのだ。


もう一つ。

いっこうに歩き出す気配が無い。

コレは、まだ1歳過ぎたばかりだと思えば、心配しすぎなのかもしれないけど、現在の移動がハイハイ・空中浮遊・テレポーテーション、じゃあ不安にもなる。つかまり立ちはするんだけど、なぁ。


俺の、家で使うだけ使って、残量なくなってから出かけようって行動が、結果的に訓練みたいになってたらしい。

和海さん曰く「楽しく特訓してるなぁ、っておもってた」そうで……。

止めてくれよ。


「ん〜、ま、なるようになるわよ」

呑気な姉貴の言葉は当てにならない。

だいたい、なんの根拠も保証も無いんだから。思わず、冷たい目で見ると「弟が可愛く無い」と嘆かれた。

16歳男子が可愛くてどうする。


「とりあえず、テレポートの限界距離が今の所目視できるくらいってのが救いだね。行った事のある所、とか、知り合いの所とかなったら、幸人くん間違いなくまともに高校行けなくなりそうだしねぇ」

にっこり笑いながら、恐ろしいことを呟かないでほしい。

授業中にいきなり腕の中に出現する赤ん坊。

うん。阿鼻叫喚の教室が見える。


「でもさ、思ったんだけどユキくんがハルに「一緒に歩いてお散歩しよう」って誘えば、それだけでハル、頑張る気がするんだけどなぁ?」

姉貴の呑気な主張に力が抜ける。そんな簡単な問題なのか?


「あ、それありかも。真剣な顔でお外で力使って知らない人に見られたら、幸人くんと一緒にいれなくなっちゃうよ、とかね〜」

なのに和海さんまで賛同してきて、さらに力が抜けへたり込んだ。


「そんなんですむなら、苦労しませんよ。真剣に考えてくださいって」

力無く抗議すれば、夫婦揃って顔を見合わせて「真剣なのに」と返された。


「まぁ、騙されたと思って言ってみたら?成功したらラッキーじゃない?」

お茶のおかわりを運んできた母さんにこれまた呑気な言葉をいただいた。



まあ、確かに母さんの言う通りだしやるのはタダだとハルに「あんよ楽しい」を力説し、手をつないで歩かせベタ誉めし、「ハルと一緒にあんよで散歩行きたいなぁ」と楽しそうにお喋りしてたら……。


1ヶ月経たずに歩くようになりましたとさ。

赤ん坊は意外に単純だった。

唖然とした俺に母さんが「赤ちゃんって、大好きな人が喜んでくれることはなんだってしたいものなのよ」と笑って教えてくれた。


なに、その健気で可愛い生き物。

思わず抱きしめて好き好きスペシャルをしたとしても、俺は悪くない。

ハルが可愛すぎるのが悪い!

そうに違いない。


だからそこで生温かい視線で眺めないでください。




この調子で、外での能力使用の制限も上手くいくと良いなぁ。


好き好きスペシャル

抱きしめる→ほっぺすりすり→むぎゅ〜→おでこグリグリ→高い高い→くるくる回る

などなどをしながら「大好き」「可愛い」等の甘い言葉を囁きまくる。


ハル君大喜び。

そりゃ、生温かい視線にもなろうってもんです。


読んでくださり、ありがとうございます。

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