恋人談義
トンデモな理論があります。ご注意ください。
あなたが仮に恋をするとしよう。いや、既にしていたとしても全然構わない。
恋の対象になった人はそれぞれ、自分より「年上」「同い年」「年下」の人だとする。
3人が同程度に魅力的な人物だったとすると、あなたは一体誰を取るだろうか。
この問題は年上を「姉キャラ」、同い年を「幼馴染キャラ」、年下を「妹キャラ」にすると決定しやすい。三種三様に魅力的な響きを持ち、恋愛ゲームでも非常にメジャーな属性である。
今回は、この三陣営の魅力を、個人的な好みと独断と偏見でまとめてみた。
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まずは「年上」の人。つまりは「姉」についてである。
第一に可愛い。個人的な要望だと、適材適所でサポートはするものの、あくまで裏方であり、あまりベタベタにくっつかない。普段は傍観に徹するイメージ。いや、ベタベタでも構わないのだけれどね。
基本は出来る人で頼れる。「姉御肌」という奴だ。
年上なので比較的失敗に寛容(決して「温厚」というわけではない)。しかし怒らせると支配権限をフルに利用され、即・尻に敷かれる羽目になる。努力は認める派。
そして、この陣営最大の魅力は「母性」にある。
「お姉ちゃん」…この言葉がすべてを表現している。困った時に、親しみをもって頼れる存在。厳しい言葉もあるかもしれない。しかし、それは優しさから出た言葉。最終的にはゴールへと導いてくれる。それこそが「姉」。決して、弟の部屋から辞書を勝手に盗んだ挙句、寝転がりながらポテトチップスを食べた手で、これまた弟のものである漫画をベタベタさわり、尻をボリボリかくような存在ではないのだ。そうであってほしい。
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続いて「同い年」。「幼馴染」についてである。
第一に可愛い。個人的な要望だと、もう一人の自分であるかのように意気が合い、様々なことに一緒に取り組んでいくイメージ。普段は一緒に談笑をしている。いや、一方がモジモジしていても構わないのだけれどね。
幼馴染は万能タイプ。異論は根拠があれば認める。本当に何にでもなる。
なので基本は自分と同じくらいのスペックであると仮定しよう。
同い年なので、失敗も成功も分かち合う。争う時は争い、喜ぶ際は喜ぶ。怒らせたら、早めに「ごめん」って言ってあげればいいと思うよ。
幼馴染の魅力は「共有」だろう。
イベントを一緒にこなす。成人式とか就職活動とか受験とか、人生には年齢によって決定するイベントがたくさんあるから、それを一緒にくぐり抜けているという経験は大きい。決して、自分はてんでダメだったことを、あいつはそつなくこなしたとか、どうしてあいつだけ優れているんだろうとか…悲しい思いにさせるような存在ではない。きっとそうだ。
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お待ちかね、「年下」の人。「妹」についてである。
第一に可愛い。個人的な要望だと、まず甘える。そして素直で純粋。自分が頑張っていかなければならないという使命を担わせるイメージ。いや、引っ張ってくれても全然構わないのだけれどね。
基本は自分よりかはモノを知らない。年の差分だけモノを知らない。
年下なのでこちらに頼る。失敗しちゃったら一蓮托生。怒らせちゃったら罪悪感に襲われ、周りの人からの印象も悪くなってしまう。ペロペロキャンディーをあげよう。
私の見立てでは、この陣営が最大の軍事力をもっている。その理由が恐らく「依存」。
「お兄ちゃん」と呼んでくれる。仮に自分が無力な存在でも、自分を慕う唯一の存在。どんなに悲惨な現実の前でも、この人の前では頼れるヒーローになってみせる。この思いと童顔(ロリ魂)が、妹キャラを最大勢力に押し上げた要因だと思われる。決して、「臭い」とか「出て行け」とか、パシリにしたりとか、自分よりもいろんな意味でモノを知っていたりとか…そんな存在ではない。うん。
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さて、このように3つの軍営の魅力を、妄想率400パーセントオーバーでお伝えした。
ここからは更に妄想と推測を交え、2つの仮説を打ち立ててみる。
・「妹モノ」は「姉モノ」よりも多い。
日本国内では、妹モノの方が需要があると推測する。
その理由は、自分が姉に「お姉ちゃん」と呼ぶよりも、「妹」が自分に「お兄ちゃん」と呼んでもらう方がキュンとくる傾向があるからだ。つまり人間誰だって、誰かに頼られたいというわけである。まあ、自分に話しかけてくれる人がいるだけでも随分救われるものだ。こちらから話しかける勇気はないけど。
しかも年下ということは、自分よりも若い。つまり子供。つまりは少女…及び少年。人間は子供の無邪気さには愛着を覚えるものだ。「可愛さ」の他に「あどけなさ」も追加されるわけである。このWパンチこそが、妹キャラ最強伝説を作っていると言っても過言ではない。
更に言えば、「支配できる」という感覚もあるのだろう。年下は年上に従う…という日本古来の年功序列制度の恩恵にあやかろうというものだ。無邪気で純粋な、自分より若い子を育てたい(調教したい)という野心が妹軍人の中にはあるはずだ。
しかし、それを差し置いても私は年上…姉キャラの方が好きである。
年を取ると、誰にも頼れなくなってくる。というより頼ることが恥ずかしくて出来なくなってくる。そうなると、いつ何時でもヘルプに応じてくれる姉キャラにすがりつきたくなってくる…という理屈だ。
・妹キャラは黄系。幼馴染は赤系。姉キャラは青系の髪色(眼の色)をしているイメージがある。
これはあくまで妄想の中の妄想なのだが。
妹キャラの黄色(金髪)は、おそらく「ひよこ」のイメージが、年下のみが持つ「幼さ」と重なった結果として生まれた産物だろう。また、黄色というのは「明るい」というイメージをいとも簡単に塗りつけられるので、「活発さ」を表現したかったのではないかと思われる。子供は風の子、元気の子。
姉キャラの青色…というより藍色。落ち着いた感じが姉御肌をイメージさせる。あくまでバックからのフォローに徹する、私好みの年上キャラの色である。
幼馴染の赤系(ピンク)。これはどうしてなのか。残念な推理ではあるものの、色の三原色であるマゼンタ、イエロー、シアンの内、イエローとシアン(青)が取られてしまったため、残り物であるマゼンタ(赤)を取った…ダメですか、そうですか。
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今回は妄想力が尽きた為、ここまでとする。
年齢の差異と独自の基準だけで進めてしまったため、元気系年上や、インテリ系年下には対応できなかった。それについては反省したいと思う。
最後に「お姉ちゃん万歳」という言葉を残して、この作品の締めとしたい。
次回があったら、職業別で魅力について語ってみようと思う。