第33話 眼の話
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「ここで休むって...危なくないですか?」
「あぁ、なんかさ、このダンジョンの中で魔物が自分からこっちに向かってくること少なかった気がしない?」
「言われてみれば、確かに。」
「大体の生物は自然と魔力を体から放出させてるんだけど、魔物にはどうやらそれが見えるっぽいんだよね。」
「へー。」
「で、魔力量が多い人には近づかない傾向にあるんだよ。」
「なるほど。」
「そんで、今日は僕がいるから。」
「魔物は近づかない、と?」
「うん。ここら辺ならまず近づいてこないね。一応警戒用の罠は張っておくし、僕は起きておくけど。」
面白いこと聞いたな。魔物には魔力が見えてるのか。しかも、魔力が漏れ出てるって?魔力を出してるつもりはないんだけどな。これってコントロールできるんだろうか。
「その漏れ出る魔力って、コントロールできるんですか?」
「どうやら無理っぽいよ?前にゴネリルと実験したんだけど、全然だめだったね。」
「なるほど。」
「まぁそんなわけで、大した魔物は寄ってこないから安心してよ。」
そういうとガルさんはコートをたたんで硬い床の上においてくれる。ガルさんの厚意に甘えてそれを枕にして寝ることにした。
夢を見た。
それも飛び切りに嫌な夢を。
「最悪の目覚めって感じだね。」
「えぇ、ちょっと嫌な夢を。」
「ほら、水だよ。次の階層に行こうか。そのほうが早く忘れられる。」
「そうですね。急ぐとしますか。」
3階層から6階層までサクサクと踏破することができ、7階層を目前としたときガルさんが口を開いた。
「さて、突然だけどここからがらりと雰囲気を変える。それにこれから一週間は君一人でどうにかするしかない。君がこの階段を昇ったらもう退き返すことはできないし、退き返させるつもりはない。さて、どうする?」
何も言わずに階段に足をかけた。
「本当にいいんだね?君なら、無理に拡張を行わずとも普通以上の騎士にはなれるだろう。それどころか騎士団長レベルにすら到達することができるはずだ。それでも辛い思いをしてまで、高みを目指すというのかね。」
「できることはすべてやると決めたんです。未来の選択肢を減らすようなことはしたくないですから。」
「そうか。ならば、私もできる限りのことをしよう。」
7階層は黒い霧に覆われていて、歩くことすら不安になるほどだった。なるほどこれを一か月はかなりきついものがありそうだけど。それになんかすごい嫌な感じがするな。なんというか、やべえ宗教の施設に入った時の空気感だこれ。
「ここは、何というか、きついですね。」
「戻ることはできないよ?」
「大丈夫ですよ。それにしてもここどうやって進むんですか?」
「ここはね、こいつを使うんだ。」
そういうと、ガルさんはいつもの炎の小鳥を呼び出した。
「ここはね、濃い魔力によって形成された霧が視界の妨げになる。よって、この階層では特殊な探知方法を使う。」
「なるほど。」
「そんで、この小鳥ちゃんたちは炎で出来ているから熱の波を放っている。その波は俺の魔力由来だからどういう流れ方をしているかってのを把握して、周りを探ることができるって寸法だよ。」
「おぉ!すごい!さてはそれで宮廷魔導士に?」
「え!?あぁ、いや...。それはちがうよ。この程度、S級魔導士なら仕組みさえ思いつけば簡単に再現できるし、何なら、A級でもできる人いるんじゃないかな?」
「頑張れば僕でも行けますか?」
「うーんどうだろうか。拡張後の魔力によるかな?魔力操作自体は努力次第でどうとでもなる範囲だから無視するとして、あとは射程だな。なんでかわかんないけど君の魔法射程、あほみたいに短いからね。」
「あれほんと、なんでなんすかね。」
「よくわかんないね。君のお父さんなら知ってるかもしれないけど、話してないってことは何か理由があるんだろうね。」
「なぜ父上が?」
「あの人の眼はいろいろなものを見通すからね。」
「そうだ!それを聞きたかったんですよ。よくわかってないんですが、父上の目はどうすごいんですか?なんかすごいってことしか知らないんですよね。」
「うーむ、俺が話していいものか。そうだな、一般的な話をしておくと、“精霊の眼”と呼ばれる特殊な眼を持った生物が不定期で生まれる。有名どころで言うと原初の悪王と呼ばれるゴルティアとかだね。具体的にどういう眼なのかを説明すると、まず生物から出る魔力を見ることができる。魔物と同じようにな。あとは、動体視力が図抜けて高い。さらに、体への伝達速度も速いらしいな。あー、あと、これは真実かどうかわからないんだが、未来を見ることができるなんてのもあるな。ただ、君のお父さんはこの“精霊の眼”ではないといわれている。」
「それは、なんで?」
「本来ならば精霊の眼は黒いんだよ。今まで4人の、正確には2人と2体だけど、とにかくその4人はもれなく黒目だった。ただ彼の眼は翡翠色だ。だからおそらく彼は精霊の眼ではない。ではないのだが、彼には魔力が見える。何なら魔法に込められている魔力も見ることができる。だから、彼には魔法による奇襲を仕掛けることはできない。」
「あぁ、だからあの時ばれてたのか。」
「経験したことがあるのか。あれだいぶ理不尽だよね。まぁそんなわけで彼の眼は特殊中の特殊なんだ。これより詳しい話は本人に聞くといい。さぁ、ついたよ。ここが目的の部屋だ。」
目の前には切り立った崖に囲まれた小さな家があった。
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