第29話 出発
寝覚めのいい朝、って感じじゃないな。なんか疲れが取れてないんだけど、これはベッドとかのせいか?妙に頭がぼぅっとするわ。とりあえず下に降りるか。
「おはよう、ユージーン。寝不足って感じだね。よく寝られなかった?」
「はい。なんかよくわかんないんですが疲れが取れなくて。」
「へぇ、あぁあの剣のせいかな?あの剣だいぶ食っちゃうからね。」
「?何の話してます?」
「おいおい説明するよ。さっさと朝ごはん食べて家に帰ろうか。」
「うっす。」
今日の朝はかったいパンか。ここのパンという過去の世界のパン、マジで固いんだよな。顎がメキメキ鍛えられるわ。これどう食べるのが正解なんだ?スープとかにつけて食べるか。
「朝ごはんも食べ終わったことだし行こうか。」
「はい。ところで拡張って何するんですか?」
「うーん、簡単に言うと魔力濃度の濃い場所に長い間いると体が魔力になじんで最大魔力量を増やせるんだよね。」
「なるほど。長い間ってどのくらいなんですか?」
「だいたい30日くらいだね。」
「1ヶ月もかかるんですか?」
「最大の効果を出そうと思ったら1ヶ月くらいかかるね。」
「どこでやるんですか?」
「ダンジョンの中だね。ダンジョンの中に特別魔力濃度の高い部屋があって、そこに特別な魔道具を設置すると魔力の拡張できるんだよ。」
「ダンジョンの中って危なくないんですか?」
「普通にモンスター沸くね。しかもそこそこ強いのがわくから剣の訓練にもなるんだよ。個人的にはあそこが最高効率かな。」
「なるほど、大変そうですね。」
1ヶ月もかかるのちょっとやばいな。しかもモンスター沸くのか。そこそこ強いとか言ってるけど絶対俺を殺すには十分すぎるほど強いでしょ。とにかく死なないことだけを気を付けよう、うん。
襲い掛かってきた野生の魔物を返り討ちにしたり、ほかの冒険者と雑談したりすること数時間。レンドリアにあるガルさんの家に着いた。
「普段ここでなにしてるんですか?」
「まぁ、研究かな。」
「何の研究をしてるんですか?」
「それは...ユージーン君が学校を卒業したら教えてあげるよ。」
「楽しみに待ってます。」
「楽しみにはしないほうがいいかも。」
「え、もしかして結構地味とかですか?」
「いや、地味というか、何というか。まぁ、また今度ね。」
「はい。」
よくわかんなかったな。よくよく考えてみたら俺この人のこと良く知らないんだよな。苗字がリーフィスっていうことと宮廷魔導士ってことぐらいだよな。まぁ、詮索はやめておくか。そういうの気分良くないしな。
お!ガルさん準備終わったっぽいな。あれが魔道具か?ぱっと見た感じちっちゃいガ〇ツだけど...なんかひかってるか?光ってるというか、何というか。これあの形見の剣に似てる光り方だな。材質が同じとかかもな。ガルドゥルさんは食うとかなんとか言ってたけど。何を食べるんだろうな。
「よし、行こう。」
「はい。その魔道具ってどういうものなんですか?」
「教えてあげたいけどね、駄目なのよ。これの構造とか教えちゃうといろいろと問題になるんだよね。」
「なるほど。じゃあ聞くのやめときます。」
「それがいい。じゃあ行こうか。」




