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第13話 遠征 後

 エミリアさんとおしゃべりをしながら馬車で揺られること数刻、馬車が止まった。


「ん?こんな近くないんだが、何かあったか?ちょっと待ってて、様子を見てくる。」


 こうしてエミリアさんが出て行ったあと、馬車の外から誰かと話す声が聞こえてきた。しばらく馬車の中で待っていると、金属を打ち鳴らす音が聞こえてきたのちに名前を叫んでいるのが聞こえてきた。慌てて外に出ると、エミリアさんと御者が武器を携えた男たちと交戦しているところだった。


「ユージーン君!盗賊だ!気を抜かないようにね!」

「わかりました!」


 こうしてエミリアさんに斬りかかろうといていた盗賊の1人を後ろから斬り捨て、遠くで弓を構えている盗賊の1人に斬りかかっていった。どうやら御者もそこそこ腕が立つらしく、ものの数分で盗賊たちを戦闘不能にできた。エミリアさんのほうを見ると、殺さずに生かしておいた数人に何かを聞いているようだった。


「貴様ら、グレンゴルドの一味か?」

「グレンゴルド?そんな危ないやつ知らないね。」

「そうか、ならいい。言い残すことはあるか?」

「おいおい!ころすのかよ!衛兵に引き渡すはずだろ!?」

「確かに冒険者には盗賊の必要以上の殺害は認められてないが、私は騎士団所属でね。ま、そういうわけだ。」


 こうしてエミリアさんは数人の首をはねたのちにのろしを上げた。


「こうして置いたら見回り中の兵士か衛兵が来る。僕たちは先に行こう。」

「はい。」


「冒険者には盗賊の殺害が認められてないんですか?」

「うん。戦闘中ならともかくとらえた後に殺害するのは禁止だね。そもそも拘束しないと報酬が出ないから殺害するメリットないんだよね。さっきは急いでたし、僕が騎士だったのもあって殺しちゃったけど基本は拘束だね。」

「なるほど。エミリアさんは冒険者をやっていたことはあるんですか?」

「ないね。僕は在籍中にスカウトされて近衛騎士団入ってるから。」

「在学中にスカウト、ですか?」

「そう、知ってるかもしれないんだけど騎士学校では6年生から学生大会っていうのに参加できて、僕は7年生の時に準優勝、8年生で優勝してるからスカウトされたんだよね。すごいでしょ。」

「はい。普通にすごいです。」

「ユージーン君も学生大会優勝したらスカウト来るよ。多分。」

「できるといいんですが。」


 そんなこんなでさらに数刻、馬車が止まった。


「トルタヤの町につきました。」

「あぁ、ありがとう。行こうか、ユージーン君。レンドリアに一番近い町、トルタヤだよ。一泊してからレンドリアに行こう。」

「はい、わかりました。」


 トルタヤは俺たちが住んでいる首都ほどの大きさはないがそれでもそこそこデカい町だった。たぶん近くにダンジョンがあるからにぎわっているのだろう。門から続いている大きな通りにはで店が立ち並びあちこちからいい匂いがしてくる。


「何か食べていくかい?」

「そうですね。あそこのなんか焼いてたれをつけてるやつにしましょう。」

「銀貨5枚か、お手ごろだね。2本もらえるか?」

「毎度あり!」

「はい、これは焼き鳥だね。」

「あぁ、焼き鳥ですか。」

「あ、知ってた?」

「いや、食べたことはないですが名前だけ。」


 こっちにもあるんだな、焼き鳥。他にも同じ料理あるんかな。あっても名前が一緒とは限らないか。いや、転生者がこれの知識を持ってきたってのはあるか。となるとほかの転生者と出会えるかもな。


「この焼き鳥を思いついたのって誰なんですか?」

「さぁ?誰なんだろうな。気づいたらなんか流行ってたからな。」


 店主でも知らないか。そりゃそうか。俺も向こうで焼き鳥発明したやつとか知らないしな。平〇レミくらいだもんな。でもあの人って何してる人なんだ?

 こうして屋台とか出店で適当にぱくつきながら今日泊まる宿に向かった。そんなに大きくないな。我が家の豪邸に慣れた俺じゃもう満足できないよぉ。


 こうしてエミリアさんと一泊してレンドリアに向かった。

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