3.与えられる能力
3.与えられる能力
「剣と魔法の世界 ブリューナク」
魔法と聞いた瞬間隼人の心臓がドクンと力強い音をあげる。まだ見ぬ未知の世界に興奮しているのだと自分でも気づいていた。
「ブリューナクはね、地球にはいない生物がたくさんいるよ。ドラゴンやユニコーンみたいな伝説の生き物からスライムやゴブリン、オークみたいな魔物まで幅広くね。」
「へぇ…!ゴブリンとかはともかくドラゴンなんでのもいるのか〜!見て見たいな〜。」
「あはは!すぐに会えるさ、向こうの世界に行けばね!じゃあ生まれ変わる世界はブリューナクでいいかな?」
「あぁ!そうだなブリューナクがいい!
「じゃあ次は向こうの世界で使えるスキルやアイテムをあげよう。いわゆるチートだから使い方を間違えたらいけないよ!」
「スキルなんてものもあるのか…、いよいよゲームの世界みたいだな。」
「それじゃあ君には、4つのスキルとアイテムをあげよう!」
「まず一つ目は時間操作というスキルだよ。これは相手の時間や周りの時間を少しの間早くしたり遅くしたり止めたり出来るかなり強力なスキルだよ。止められる時間は1分もないし相手が強すぎるともっと短くなるからね。使いこなすのは少し難しいよ〜。」
それでも人間相手に使えば物凄く強いんじゃないだろうか。相手からすれば気付いた時にはダメージを受けているのだからたまったものではない。
「2つ目は成長速度上昇。これは読んで字のごとく能力の成長速度アップさせる。特徴的なのは仲間の成長速度もあげられるって所だね。」
「3つ目は魔力増大というスキルだよ。このスキルは自分の持つ魔力の量がアップするっていうスキルなんだ。でも少し特殊で増える量は人それぞれなんだよ。このスキル自体は向こうの世界にでもよく見かけるスキルだよ。」
「4つ目は鑑定。対象の名前や職業、スキル、アイテムの効果なんかも見れるよ。このスキルは結構希少だからこれを使って仕事なんかも出来ると思うよ。」
「どれも強そうなスキルだな…。何かあっても切り抜けるくらいは出来そうだ。」
「ラストは向こうの世界は魔物とかもいるしちょっと危ないから鎧や武器のセットをあげよう。これは君が取り出したい時に自由に取り出せるようにしてあげるよ。あんまり人前で出し入れしないようにね。」
「分かった!でもその装備強いの?見た目は悪くないけど…。」
「ふふ、それは使ってからのお楽しみさ。さ!渡すものも渡したし伝えることももう何もない。そろそろ向こうの世界に行く時間だよ!」
「あぁ、色々くれてありがとう。向こうの世界でも頑張るよ!」
「そうしてくれると僕も嬉しいよ!それじゃあ、これでお別れだ。いってらっしゃい!剣と魔法の世界、ブリューナクへ!」
神がそういった瞬間こちらに来た時のように、隼人の意識が深い闇の中に落ちていった…。