眼の意味
死部本部の玄関の前に立っている。また昨日と同じ
シチュエーションだ。
たしか昨日は来なくていいといわれたはずだ。だが
来たかった。いや、来ないとダメな気がした。
「おーい」
また声が聞こえた。 昨日と同じ
声が横に並んだ。 昨日と同じ
「今日はぁ来なくていいって言ったのになぁ?」
「まぁ献身的で結構!」
「ありがとうございます」
頭を下げた。
なんか話を変えたい。そう思う出だしだ。
白は自分から話を切り出した。
「そういえば昨日のの炎狼ってランク2ぐらいですか?」
「まぁそうだねぇ、ランク2ともなるとぉ1人でやるのが面倒くさくなるんだけどねぇ。昨日は早くかたずいたねぇ」
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ランク:幻獣の危険度を表す数字
基本的には1から5までで表す。
1:一般の大人が、軽〜重度の怪我を負うほど
2:一般の大人の数人の命の危険性が出てくるほど
3:一般の大人が瞬殺されてしまうほど
4:小規模の村が半壊するほど
5:大規模な街が半壊するほど
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「そういえばぁ白君ってなんで死部……いや一部に入ろうと思ったの?」
「この眼を持つ意味が欲しかったからです」
「この眼は悪魔だ、簡単に人を……命を消してしまう。だから、どうせ消してしまう命ならみんなから求められていない命を消したかった。そんな感じです。」
「そうかぁ……まぁ人それぞれだからねぇ」
「まぁ、それは置いといてぇ、確か今日は幻獣の群れを狩るみたいなのしかなかったはずなんだよなぁ。しかも、ランク2だしぃ。つまんねぇ」
「今日はぁ眼をできるだけ使わずに狩ってくれるかなぁ?」
「あ、はい。わかりました」
「まぁ玄関の前で話すのもなんだしぃ、中に入ろうかぁ」
鬼天寺がエレベーターに入る。
それに続いて白もエレベーターに入る。
着いた
ドアが開くとそこにはごく普通のオフィスの様なものがあった。
「それじゃぁ今日はベビードラゴンの集団討伐かな?」
「はい」
「じゃぁ行こうかぁ」
鬼天寺がフリスタに乗り込む。
白も続く。
「あとぉ白君今日は龍滅眼禁止ねぇ」
「え!?なんでですか?」
「んーとぉ、素での戦闘能力も見たいしねぇ」
「わかりました」
ドアが開くとそこは前の草原とは似ても似つかない、高野だった。
「あの集団がベビードラゴンの集団ですか」
「うん。1匹1匹は大したことないけどぉ、集団でかかってくるとやっかいだから、気おつけてねぇ。それじゃぁ僕は援護にまわるよぉ」
前方150m程先に人形のドラゴンの大軍が見える。
その群れに白は走って行った。