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我輩は猫である
我輩は猫である。
名前は……レオナルド・スコティッシュ・フォールド
名前の通り猫の中の猫。
最も高貴であり、至高であり、完璧な猫である。
我輩が街を歩けば千里先の子猫が胸をときめかせ、その身に宿る爪は何よりも鋭く、なにより我輩が「にゃあ」となけば世界がひれ伏すのである。
考えてみて欲しい。家でゴロゴロするだけで人を癒し、自らを犠牲にして食事を用意し始める。我輩はただ一人悠々と散歩し、寝て、食べる!
これだけで汗水流して働く以上の価値があるのだ!
ひれ伏せ人間共よっ!!
ふははははははっ!
………ははは
……はぁ
…にゃあ
………そんな我輩が、だ。
まさか…….その"人間"に転生する日が来ようとは。