願うもの
カミングアーウート!
僕「もしよかったなんだけど、僕とつ、付き合ってください」
言ってしまった。
少女が好きなのだから、普通の高校生男子なら、当然のこと...
でも、側から見たらロリコンだ。
いや、側から見なくてもロリコンだ。
恐らく年の差3歳。
友達にばれたら...なんてそんなことを言う友達なんていないけど
それでも、少女が好き。
少女の反応はというと
少女「えっ、と、そ、その、えっあっおと...」
超がつくほどに赤面して俯いていた。
それはまるで小動物のようだった。
僕(か、可愛い)
気づけば少女は両手を口に当てていた。
僕(だ、抱きしめたい)
更に少女はしゃがみこんでいた。
僕(お、襲いたい)
5分が過ぎていた。その沈黙を破ったのは少女で
少女「えっと、その前にいいですか?」
僕「う、うん。いいよ、もちろんいいよ」
私「私のことを知ってからもう一度、もう一度いいですか?」
僕(やっぱ無理なのだろうか?いや、これは試されるのかな?)
覚悟してもう一度することにした
僕「も、もちろん」
少女は深呼吸をしていた。
「落ち着いて」と体て言っているようだった
少女「よし!」
顔を両手でパンと叩いて立ち上がる。
少女「あのね。私、実は逃げてきたの、家もなければ、服もない。寝るための毛布もない」
僕「そ、そうなのか⁉︎じゃ、じゃあどうしてるんだ?寝るときは?ご飯は?」
少女「話を聞いて!」
僕「は、はい!」
思わず返事をしてしまった。
私「私ね、被験体なの。研究対象なの、モルモットにされてたの、それで私を血眼になって探してるの。だから、寝床も毎日変えなきゃいけない。
だから、ね」
少女は勢いよく吐き出していたが、いきなり行き詰っていた。
まるで、勇気を出して言っていたけど、無くなってしまったみたいに
私「私...私を奴隷として飼ってください」
頭を下げて頼み込んできた。
少女からすすり泣く声がする。
そこに、風が吹きわずかに残っていた桜の花びらが舞う。
僕たち二人の考えは不一致だった。




