吠えられた
一段一段ゆっくりと降りる。
降りるたびに音が響く。その音が僕の不安を募らせていく。
何事も無く一階に着く。安心はできない、ロビーの明かりは付いている。見渡す限り人は居ない。一歩、前に出る。一歩出した瞬間に
「何やってるのかな?ねぇ?」
あぁ、聞き覚えのある声だ。いつも授業で聞いてる声だ...安心感と同時に、悪寒が全身を駆け巡った。
あっ終わった僕の人生。
僕「はい、すみませんでした」
瞬間で振り向き土下座をする。
土佐犬「ちょっとなに?こんな時間に出歩いて謝れば許されると思ってる?」
僕「...」
土佐犬「何黙ってるの?なにか言ってみなさいよ」
僕「...早く寝ますから許してください」
土佐犬「何言ってるの?寝ぼけてるの?」
僕「あぁぁぁぁ」
土佐犬「というか、何持ってるの?その腰のタオルとメガネ...」
何を言っているのだろうか?
これはナイフで...
...ナイフじゃないこれは、メガネだ。
しかも、ホルスターみたいなのはタオル。
だめだ、本当にどうかしてる。
メガネをナイフと間違えるなんて、しかもこれ見て重いなんて思っていたのか。
土佐犬「なんとか言ってみたらどうなの?」
僕「...早く寝ます」
土佐犬「それでも班長なの?最近素行がいいと思ったらこれかよ。ねぇ、ホントに班長?責任もってやってる?任せられないんだけど。君のおかげで、班員全員が迷惑するの。わかってる?あたりまえだけど、あなたと他人は違うの…。っておい!」
土佐犬の声を無視し、部屋へ戻る。
道中、自分を問詰める。
なんて、羞恥を晒してしまったのだろうか。一人でこんな、こんな ...死んだ方がました。
だめだ、気分が悪い。
部屋に着くと、神凪が寝ていた。
壁も、通路も。
何もかも元通り。
確信がついた、今まで見てきたり、感じてきたことは全て僕の妄想なのだと。
ベットへ戻る。何もかも終わった顔で。
少し、短めですがすみません。




