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幻殺少女  作者: 雪水湧多
21/29

二日目 後半 多汗は罪だ!

「〜でありまして、座禅とは...」

現在、妙心寺。

着物を返却してから、長い旅路を終えても、今度は長話。

...

要約すると

座禅は心を無にしてやる

香版こうはんで叩かれる時は姿勢があるので気をつける

ぐらいだろう。

まぁ、鉄板。

でも、正直香版で叩かれる時の姿勢があるなんて知らなかった。

ちなみに叩かれたい人は、住職の方(助警)が前を通った時に合掌する。

三十分行うらしい。

実際はもっと長いのだろう、流石に無理かな?

やる時、というか入る際に靴を脱いだ。そして、靴下まで脱いだ。脱がなきゃいけないらしい。実はこの時抵抗があったなぜなら僕は発汗量が人よりだいぶ多いのだ。しかも気温が高いので...

座禅中、雑念を思っちゃいけないが汗を気にしすぎたせいで...

トントン…。

あっ…

仕方なく、首を傾ける。

バシン!

叩かれた。

どうやら姿勢に出ていたらしい。

というか、痛い。

めっちゃ、痛い。

なにこれ?

それでも、合掌して頭を下げる。

でも、僕だけじゃないらしい。自分から叩かれにいったのかわからないけど。

バシンと何度も聞こえてきていた。

それでも、発汗量が人より多いのは罪だ。

その後、汗のことはさっぱり忘れ今はただ薄目でぼーっとしていた。ぼーっとできない人は数を数えればいいと言っていたがもうどうでもよかった。ただ、退屈なのは変わらないから。

真面目な人は、自分から叩かれにいって、そのあともしっかり瞑想してるはず。神凪とか…やってそう。あとで聞いてみるか…。

………。

……。

…。

長い。

まだか、まだかと思っているうちに二回ほど叩かれたのは内緒のお話。

チーン

ようやく終わったらしい。

あー、まだ意識がぼーっとする。

僕はバスに戻ってもぼーっとしていた。

そしたら、隣の神凪に

バン!

しおりで戻された。どうやら、僕がぼーっとしていたことを気にかけたらしい。

僕「三回も叩かれて頭が真っ白になってた、すまん」

神凪「だと思ったよ、隣で何度も叩かれているなーって思ってね。多分班長かなって」

僕「痛いよ、本当に痛い、神凪は叩かれなかった?」

神凪「班長を叩く音が痛そうだったからやめたよ」

僕「なら、ちゃんと瞑想してた?」

神凪「うん」

見習いたいよ。

僕「にしても、痛い」

神凪「いい思い出じゃないかな?それ?」

僕「そうかな?悪い思い出な気がするけど」

神凪「滅多にないから貴重な体験だよ?」

僕「それは、そうだけどさ。まぁ、神凪が言うならそうなんだろう」

神凪「わかんないよ?僕はいつも正しいわけじゃないからね」

僕「またまたぁ〜」

神凪「ほんとだよ?その証拠にテストの結果が全部が全部満点じゃないでしょう?」

ちょっとまて、全部が全部?少なくとも一つ以上は満点じゃないか!僕なんて五十〜...やめよう。

目の前が真っ暗になる。

僕「...」

神凪「(ニコニコ)」


夕食は、一気にグレードの下がったものだった。弁当みたいだけれど、ご飯は別だった。普通に茶碗でご登場。そして、デザートは抹茶プリン...

僕「これは僕を殺しにきているのか?」

音田「さぁ?食べれなきゃもらうよ?」

僕「そうしてくれ、頼む」

抹茶プリンを手渡す。

音田「宇治抹茶使ってておいしいのに」

僕「どれだけ、良い抹茶を使ってても食べられないものは食べられない」

志水「なになに?抹茶プリン?班長の?いいなぁ、くれよ」

音田「ダメだ、これは班長が俺によこしたもんだ」

志水「そうけちるなよ」

そう、僕は緑茶系のものは食べれないし、飲めない。京都に行くとなって一番最初に思った不安である。

もったいない?と言われても食べれないものは食べれないし。子供か?って?そうですよ、子供ですよ。

なんて、心の中で一人芝居。

僕は一人芝居をよくする。というか、特技?癖?になりつつある。悪い特技、癖なのだろうな。


ホテルへ帰ると、毎回のように行う集会。それと、一度解散してから9時から始める班長会議。そのため、今日も神凪より先にシャワーを浴びる。

なにか、わすれているような?

そんな不安がよぎる。

でも、今は班長会議に参加しなくてはならない。僕は急いで一階に下りる。

階段で。

途中。あのいちごに少し似ている女の子に会った。彼女も下りるらしい。下に向かっていた。

今なら、会話できるかな?

正直に言うと下心はない。

.........多分。

なので、問題なし。

「あの…」

タイミングが遅かった。

女子が彼女に向かって話しかけた直後に僕が言葉を発したためかき消されてしまった。我ながら運の悪さとタイミングの悪さは悔やまれる。

班長会議は何事もなく終わり。明日の自由行動(タクシーの乗り回し)についてのマナー等を言われた。あの女の子は前に出ているがそれ故、終わった後も会うこともなかった。

昨日と同じように、班員を集め、言われたことを言う。

その後も、何もなく。昨日とゆういつ違うとするなら神凪と話さなかったことぐらいだ。

なにかわすれているような...まぁ、いいか



今、現在。思えば、こんなことになるならこの時に思い出しておくべきだったと悔む。でも、後の祭り。どうしようもない。

ギリギリの時間です。

もっと早く出せればいいのですがね。

どうもうまくいきません。

気持ちの問題ですね。

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