目の前の命と羞恥
少女は小さな階段を上がり敷地内に侵入し左に曲がった。
右は運動場、左は裏庭への道のはず。
正面は三年生の昇降口
僕(運動場は開けているため誰かがいるとすぐにわかってしまうから左に行ったのだろう...ということはあまり人に会いたくない又はいるかもしれない先生に見られたくないからか?.......)
分析しながら、少女を追いかける。もちろん、ばれないように。
裏庭へ行く道の近くに池があるのだがその近くに職員室が有り、あまり池に近づくと先生にばれてしまうからだろう少女は池から少し離れたところをふらふらと歩いていた。
僕(避けた...というと、多分この学校に関係している、少女なのだろう。ということはこの学校の生徒?..............
又は卒業生?)
池を過ぎようとしたその時だった
少女はこちらを振りむくか向かないぐらいで
バシャン!
池に落ちた。
その姿はまるで振り向き何かを伝えようとして、銃で撃たれたようだった。
僕には何が何だかわからなかった。
...
でもやることはわかっていた。
すぐに駆け寄る、この際自分は濡れても構わない。
先生に気づかれる可能性も考慮して、声をかける前に抱き上げ裏庭へ駆け込む。
なんでかって?
理由は
僕(この状況明らかに不審者だ!)
夜の小学校に黒いジャージ姿の高校生が倒れている少女に、近づいて抱き上げているのだから
怪しまない人はいない。
僕(見られる前に!)
僕は裏庭に急いだ。
その焦りよりも、心が騒がしかった。
裏庭には東にシーソー、北にヘチマ畑、西にイモ畑、そして南に兎小屋がある。その兎小屋の横には桜の木が二本ある。
僕は上のジャージを脱ぎ半袖シャツだけになって桜の根元に敷きそこに少女を寝かせる。ここでようやく...
僕「大丈夫?生きてる?死んでない?名前は?どうしてこんなところに?」
テンパり質問が止まらない。
少女のすぐ横に正座して少女の全身を見る。
髪型
ショートカットとセミロングの間
身長
153センチぐらい
体重(推定)
37〜43キロぐらい
年齢(推定)
中学1年生?
服装
ボロボロになった無地のTシャツ
膝より少し長いボロボロのスカート
顔
僕好みの可愛さ
アクセサリー等
赤色の眼鏡、左手に小さな時計
見た感じこんな感じだった。
観察に少し時間をかけすぎていたのか
少女は、こちらを凝視していた。




