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幻殺少女  作者: 雪水湧多
18/29

久しい買い物

いちご「私も行きたいです!」

僕「ダメだ」

いちご「行きたいです!」

僕「ダメだ」

朝おきると母から明日修学旅行だということを聞かされたらしい。それで、いちごが修学旅行に行きたいと言い出したのである。このやり取りをもう十数回はやっている。ちなみに親は面白がって止める気はない。こいつに間接的にとはいえ殺されたんだぞなんて言えない。

...それに無理でしょ。だって、修学旅行だよ?

思い出作りでこの奴隷...かわいそうだから...いちごは連れていけないな。だって、こいついるとろくなことないし。そもそも、金銭関係やら学校的問題やらなんやらで無理でしょ。

とりあえず

僕「僕は主人だ!言うことを聞け!」

いちご「はい...」

初めからこうしておけばよかった

はぁ今日が休日だったからよかったものの学校だったら最悪だ。


母「買い物に行きましょ?」

ドア越しに聞こえる母の声。

確かに修学旅行に不足しているものがいくつかある。いい機会だ、こいつにも服を買って更に手なづけよう。女子という奴は、見た目によくこだわるらしい。最近では、男子もこだわるとよく聞く...僕にはこだわる理由がないから理解ができない。というか、服なんて何もなければ最高八着。最低二着で十分。ローテーションすればなんの問題もない。

そんなことより着替えるか...そういえば

僕「いちご、服どうしてるの?」

いちご「お母様の服をお借りしております♪」

なんで嬉しそうなんだ?

まぁいいかさっさと着替えて、さっと買い物して帰るか。


そして来たのは、服屋ではなくショッピングモールでもなく、まさかのアウトレット。今日は休日のためもの凄く混んでいる。休日じゃなくても混んでるイメージがあるけど。そもそも、僕は人混みは大の苦手。なんで来たんだアウトレット。

母いわく。

母「せっかくだから服買わない?」

母と少し同じ考えをしていたようだ。抵抗したくなる。

父いわく。

父「ここにな最近ハマってる服のメーカーの店があるんだ」

知らな!どうでもいい。早く帰りたい。

なんだようちの家族。息子の僕と似ても似つかない。まぁ仕方ない、あんな生活して来たからな。

今振り返ると、ろくなことないな人生。

あといちごは...

いちご「服屋さんいっぱい!」

目を光らせていた。


アウトレットを出る頃には、僕はとっくに人酔いしていた。

これだから、嫌い。

ふと、後方にいる両親を見る。

片手に荷物を持ち、二人の間にいちごが小さな子のように手をつないで楽しそうに話していた。まるで、本当の家族のようだった。

僕なんかいなくてもいいんじゃないか。

ふと思ってしまう。

両手の顔は僕を相手しているより、ずっとずっと嬉しそうだった。

僕が話すと両親は、適当に返しているように思える。だけど、今の両親はどうだろうか?返している様子が自然で何も違和感がない。淡白で、無機質な返しをしていない。少し、いちごに嫉妬した。...というか、いくら使ったのだろうか?何も買っていない僕が両手に荷物って完全に荷物運びじゃん。おのれいちご、許さん。


帰り道、普通のショッピングモールに寄り修学旅行の不足物を買った。合計ニ千円もしなかった。余計虚しくなった。


帰宅後は、修学旅行の準備をした。

その時大きなバックを持っていくのだが、めんどくさくなって母親に任せて、早く寝た。

久しぶりに書きますよ。

明日はなんとかして、なんとかします。

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