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3話

「あなたは死にました。」


「ですが今一度チャンスを差し上げましょう。」


「目が覚めるとあなたの目の前に洞窟があります。その一番奥までたどり着くことができれば、あなたの望みを何でも叶えて差し上げましょう。」


「さぁ、目覚めなさい。」













気が付くとそこは最初の島だった。




…まだ動悸も早く息が荒い。

背中にべったりと汗をかいている。


思わず自分の頭を触ってみるが、切られた後なんてものはない。

池に自分の体を映しても、血の跡すら残っていない。



……夢…?


…いや、剣が振り下ろされる時の恐怖、自分の体が切られる感触。

あの生々しい記憶は決して夢なんかではない。




…体の震えを抑えつつ考えてみる。


間違いなく俺は死んだ。

あの骸骨に頭から剣で切り裂かれた。

…考えたら吐きそうになってきた。


吐き気をこらえてさらに考える。

意識が戻る前にまた声が聞こえた。

この島に来る前に聞いたあの謎の声だ。

たしか内容も、今聞いたものと島に来る前に聞いたものと全く同じだったように思う。



『あなたは死にました。』『ですが今一度チャンスを差し上げましょう。』



つまり、俺は骸骨にやられて死んでしまったが、もう一度生き返らせたもらった。ってことか?




…何故だ?

声の主にとって、俺に死なれるのが困るのか。

それともあまりにも早く死んでしまったからお情けで生き返らせてくれたのか。



おそらく前者だろうな。


『目が覚めるとあなたの目の前に洞窟があります。その一番奥までたどり着くことができれば、あなたの望みを何でも叶えて差し上げましょう。』


そう声の主は言っていた。

つまり声の主は、俺にこの洞窟の一番奥までたどり着いてほしいんだろう。

おそらく自分ではたどり着けない、又はできない何かがあるから、代わりにそれを俺にさせようとしてるんじゃないだろうか。

何でも望みを叶えるという餌をぶら下げて。

声の主の目的が何かは分からないが、自分の目的の為に俺を使っている。だから死なれては困ると。

そうゆうことではないだろうか。





…体の良い駒として扱われるのは腹が立つが、現状で俺ができることは、この声の主の思惑通り洞窟の最奥を目指すしかないんだろうな。

島の外に逃げようにも、この高さなら死ねる。

かろうじて生きてたとしても、海の中が安全とは決まっていないし。


それに声の主の目的が洞窟なら、それ以外の事で死んだ場合(逃げようとして海に飛び込んだり)生き返らせてもらえない可能性もある。



まぁ、全て推測だからまるっきり見当はずれの可能性もあるが。

実は生き返れるのはさっきの一回だけとか。




考えてたらきりがないな。

ともかく、今できることは洞窟に潜るしかないんだろう。

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