異極鉱
「いらっしゃいませー!」
琥珀の働きっぷりは能力の力も有ってか予想を見事に上回り、店長の座が脅かされる程キビキビ働いていた。ちょっと休んでも良いんじゃない。そう話しかける僕の言葉など今の琥珀には聞こえていないのだろうか。少しばかり強引だが、仕方ない。
「いてっ」僕の放ったチョップが頭に当たった琥珀が頭を押さえて言う。
「休め、何時間ぶっ通しで働いてるんだ。」そんな僕の労いの言葉をスルリとかわすと琥珀は、
「好きでやってるのよ。それで納得?」ああ言えばこう言う、そう思ったが、琥珀にうっすら笑みが見え、嘘ではないのか、と納得。
程々にな。その言葉は届いたのか琥珀は、ふふ、と笑い接客に走っていく。
もう琥珀がこの店に来てからかれこれ一週間だが、琥珀目当てで店に来る人も少なくない。琥珀が働くと二つの面で助かるのだ。僕にも諦めが付いた頃、納得いかない事が有った。去っていく彼女の首筋に、白い尖った柱状の結晶、異極鉱だろうか。なんにせよ、琥珀の首筋が再度、石化していたのだ。
投稿遅れてすみません!!少し事情が有って入院してましたm(__)m
まだ退院はしてませんがある程度落ち着いたので投稿していきます!