祖
古の時代、神々は世界を創造した。
彼らは無限の力を持ち、大地に命を吹き込み、空に星を散らし、海に流れを与えた。
しかし、神々は「永遠」を持っていたゆえに、終わりを知らなかった。
創造は続き、終わりなき繁栄が世界を覆った。
それは、退屈を生み、停滞を生み、腐敗を生んだ。
ある日、神々のうち最も古き者──起源の神と呼ばれる存在──が、初めて「終わり」を望んだ。
それは、永遠の苦痛からの解放であり、世界への慈悲でもあった。
神は自らを解体し、自身の身体を七つの断片に分かち、世界に投げ入れた。
心臓、脳、目、耳、血、骨、爪──これらが「終焉の断片」となった。
断片は地上に降り注ぎ、触れた者に神の力の一部を宿した。
それは、再生、予知、真実視認、遠聴、治癒、防御、直感──神の遺産として、一見は祝福のように見えた。
しかし、神の最後の意志は「終わりを完遂せよ」というものだった。
断片は、宿主に「終わらせる」宿命を与え、深く関わった対象(人、物、記憶、感情)を必ず崩壊させる呪いを刻んだ。
起源の神の言葉は、伝説として残る。
「我は永遠を終わらせた。汝らもまた、終わらせよ。
愛せば終わる。守れば終わる。生き延びれば終わる。
終わりなき世界に、終わりを与えよ。」
こうして、エンダーの呪いは生まれた。
呪いは死によって解消されず、次の触れた者に移る。
神の断片は世界に散らばり続け、継承者を生み出し続ける。
それは、神が望んだ「完全な終焉」のための、永遠の輪廻である。




