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夢、終わる時
仕事とは、なんだ。
そんなに必死こいてやらなくちゃいけないことなのか。
32歳、冬。
俺はそう、誰にも言えない思いを抱えながら、家の隅でうずくまっている。
手前には暖房の熱。背中には寒い外気。
人のために、できること。
これならいいかな、と思うこと。
それは俺の夢じゃなかった。
それは俺のやりたいことじゃなかった。
よくよく考えれば、仕事とは人のためにするもんだ。人に喜びを与えて
対価をもらうことが仕事だ。
なら、自分の好きが=仕事にならないっていうのは、本当にままあることだ。
なぜなら自分の好きは、自分を喜ばせるためのものだから。
人のためじゃない。むしろなんで人のためにしなくちゃいけないんだ!
そう思う。ま、夢が破れたんだ。
いや、気づいたのか。醒めたのか。
好きなことは、趣味でいい。
それは大人になることでなく、ただ、自分と向き合った結果だ。
必死じゃなくていいんだろう。自分が続けられる範囲で、やればいい。
けれどそもそも、人のためにするのが仕事だ。
俺は、俺にできること。好きじゃなくて、できることで仕事をやってみよう。
できるけど、あんまり好きじゃないこと。あんまり好きじゃなければ、人のために動ける。
そう決めた。




