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やがて平和が訪れるまで  作者: 鶯遷 烏鷺
本部の裏側
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新勢力

1年前の4月中旬

 魔族との因縁が激化する最中、25番地が初めて発見したという"魔族間の平和主義者で構成される集団"がある。

 

 名すらないとされるその団体間では、たった一つの絶対的な制約だけが交わされ、それ以外は普通の魔族となんら変わりわないという異質と言わざるおえないような体制をとっており、それが故、当時は接触を試みれない状態であった。


 それから少し時が過ぎ、10ヶ月後の初旬、突如として彼等の方からの接触がとある番地で確認された。

 ちょうどこの頃、隠密を生業とし魔族を参考に名をなくした僕等とは対象的に、1万人規模となった彼等は"探鳥"という名を名乗り初めた。

 そして我々の存在に気づいた彼等、探鳥はこちらに使者を寄越したとのことらしい。 

 喉から手が出るほど欲しい援軍が期待できる絶好のチャンスを逃すまいと、本部もその対応に躍起になり交渉を行った。

 三日三晩続いたこの交渉では、とある約束が一つ締結され、半ば物足りないような形で幕を下ろした。

 そして現在、その約束が生きる場が整った。

 現在、無謀と思われていたa班の侵攻に魔族側陣営は押されているように見えた。なぜ人間側が優勢なのか、それは前線の兵士が"なんの反応も示さない"のだ。

 不思議な状態が続いた今、"約束"はすでに実行されている。

 交渉に大切なのは"共通点を探す"こと。平和主義者と暗殺者の共通点、人を殺したくないそして殺すリスクを犯したくない、この二つがなされる環境が"無反応“なのである。

探鳥とはここで言う鴉のことで、死体を共食いし、死体が見られないという性質から、不幸を察知できるという魔族間の共通認識によって、探鳥という呼び名になったとされている。

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