1-1-1-9 警告
ゲルンさんが尊敬を集める村のリーダーとして、堂々と言った。
「こちらこそ、息子が迷惑をかけたようだね。スピカの撮ったビデオを見たよ。
3人でコフィ1人を屋上に追い込んだのは、うちの息子だったみたいだ。あの屋上がコフィのお気に入りの場所だったとしてもね。グインをちゃんと叱っておくよ。
それより、創世のパバリ様、遠いメキシコ村の視察から、ご無事でのお戻りなによりです。
そして、巨人と人間の子、スピカよ。森の賢人、一つ目巨人からの伝言を預かっているそうだね?先に教えておくれ」
スピカが慎重に口を開き、ゲルンさんに丁寧な言葉で報告した。
「ご報告いたします。森の一つ目巨人は、何か大きな危険を警告しています。
今は、私の父、バオウと共に、森の動物たちやモンスターをできるだけ遠くへ逃がしています。危険の正体は、まだわかりませんが」
パバリ師匠が辛そうに話す。
「ふむ。やはり、ここにも危険が迫るか。わしも危険を伝えるために、予定より早くここに戻ったのじゃ。
悪魔アスタロトが復活した噂は本当じゃった。1か月前、冒険者ザイドが封印されていたアスタロトを海底から引き上げて、解放したのじゃ。
アスタロトは、ザイドを腹心にして、瞬く間に悪の教団を作り魔王を名乗った。そして、浮遊する魔王城に悪人と邪悪なモンスターを集め、力を与え、人類から魔石を奪っている。
人類最大の集落、メキシコ村は、アスタロトと邪悪なモンスターの来襲を受けて、3日前、全て滅んだ」
その場にいた全員が息を呑む。
スピカが驚きながら言った。
「でもゲルンさん、メキシコ村には、マツモト村より、もっと強力なバリアがあったはずですよね?
確か世界最強の魔石によるバリアだったはず....」
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