1-1-1-8 責任
「リオ兄、ごめんなさい。俺は、グインにやりすぎてしまって....でも....」
マツモト城の最上階には、リオ兄、ゲルンさん、パバリ師匠、スピカが集まっていた。
リオ兄がまっすぐに俺の目をみて、やはり厳しい表情でゆっくりと口を開いた。リオ兄の声が俺のお腹に、重くずしりと響く。
「コフィ、力の使い方を学ぶことだよ。10歳でも、ちゃんと責任を取らなくては。でも、その話は、もう済んだ。ゲルンさんにちゃんと謝りなさい」
「どうして、みんな俺ばかり責めるの?3人で襲ってきたのは、グインの方じゃないか。溺れさせたのは悪かったけど、それだって...」
リオ兄は、さっきと違い優しい目で俺の目をしっかり見ながら言った。
「僕の育てた勇敢なコフィは、あの状況で完全に勝利して、グイン達をやっつけたように見えたけど、違うのかい?
大いなる力には、大いなる責任が伴うんだよ」
俺は、リオ兄が俺の力を認めてくれているのが、やっとわかって、涙が出てきた。そして、ゲルンさんに深々と頭を下げて謝った。
「グインを傷つけてしまって、ごめんなさい」
ゲルンさんは、リオ兄とのやりとりを確認しながら、心から納得したようだった。
俺は...いや、もういい。
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