1-2-2-16 上陸
それって、あのエイゴン様のこと?!
スピカも驚く。
「えっ!?私たち、植物の王エイゴン様が守る村から来たのよ?どうしてエイゴン様を知ってるの??」
大鵬が楽しそうに笑う。
「ふふふ。知ってるよ、そりゃあ、知ってるさ。
話せば長くなる話さ。
あんたたちがエイゴンのところから来たことも、とっくに知っていたよ。私は、生き物の心の中が読めるのさ」
世の中は、広いようで狭い。でも、狭いと思ったら、驚くほど広くて気が遠くなる。
驚いたり、ドキドキしたり、怖くなったり、世界を知るのは、なんて刺激が多いんだろう。
巨大な鳥の背中に乗るのは、すごい爽快感だ。双眼鏡を覗き込むと、緑豊かな大陸が水平線からゆっくりと現れ、次第に大きくなってきた。
陸に近づくと、大鵬はゆっくりと降下を始めた。海面すれすれを飛び、静かに緑の中へと降りていく。森の外れに村があった。
大鵬がふわりと丁寧に着地する。
俺たちは、大鵬の背から滑り落ちるように地面に降り立った。
「ありがとう、大鵬!本当に助かったよ!」
大鵬がにっこりと笑った。
「それはそれは、喜んでくれて私も嬉しいよ。でもね、次会うとき、また恋の話を聞かせてちょうだいね。それが私の一番の楽しみなんだから」
そして、大鵬は、再び天に向かって大きく羽ばたき、遠くの海原へと、あっという間に飛んでいった。
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