表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
111/112

1-3-5-2 宇宙

 水柱が爆発的な勢いで空へと伸びていく。

 その中には巨大な水龍、ナミの姿が見えた。ナミがこんなに大きく!

 スピカも一緒に水柱で打ち上げられている。


「ナミちゃん!立派になったね!ありがとう、腕も治ってる!それに...」


「コフィ、スピカ、会えてよかった。スピカの写真のこと、私ちゃんと黙ってたよ。気が利くでしょ?クフフフ。

 腕を治すついでに、スピカの身体にかかっていた制限を解放しておいたよ。身体は人のままで、巨人の力を使いこなしてね。

 スピカには、巨人とも人間とも、魔物とも全く違う血が混じってる。むしろ、それは私の血のほうが近い。たぶん、地球の外の血が。スピカの赤い目は、その血が色濃く出ているからなのかも。スピカの身体には確かに地球外の要素が入っているわ。

 あと、グインももう大丈夫。火の鳥と完全に融合できたみたい。

 あぁ、力を一気に使いすぎたわ。私は、このあと少し長く眠るわね。寂しくないよ。私は、水そのもの」


「ナミちゃん?寝ちゃうの?やっと会えたのに!!」


 水柱がどんどん伸びて、ついには雲を越え、どこまでも伸びていく。地上と宇宙を繋ぐ、細い橋。青い地球が丸く見える。

 スピカが感動している。それにしても、まさかスピカも異星人の血が流れていたなんて。


「地球って、丸いんだ。青くて綺麗。宇宙が近い。星ってこんなにたくさんあるんだ。私ってなんて小さいんだろう。

 私に異星人の血が!?赤い目の巨人は、地球の外から来たのかしら…

 なぜかしら、無限なくらい力が湧き起こっているのを感じる...これなら重力パンチ、何百発も打てそう!」


 そのままナミと一緒に高く昇った。

 宇宙に空気はないけど、水の中なら俺たちは平気だ。

 俺たちは、ナミの胸ヒレをつかんで、水柱の中で輪になって踊った。

 ナミが俺たちに微笑みながら言った。


「一緒に見れてよかった。この星は、水の星。私は、いつでも近くにいる。他の星が水を求めて、私を呼んでるわ。どんな星かしら、楽しみだわ。

 私が生まれた星にも行ってみたい。

 コフィ、あなたが育ててくれたから、あなたと一緒に遠い宇宙までいける。あなたも自分の可能性の大きさに気づくのよ。クフフフ」


 その圧倒的な水の力の前に、氷の蛇が宇宙空間に吹き飛ばされていった。


 それからナミが水の中に消えていった。水の流れが止まって、地上の重力を思い出したかのように落ち始める。

 俺とスピカは、地上に向けて落下する水柱の中でナミを探した。どこにも見つからない。俺たちは、落下する水柱と一緒に落ちていく。

 濡れた砂の上に着地して、青空を見上げた。

 空から大量の水がリノスの村に降り注ぎ始めた。そして、強い日差しの下、くっきりと美しい虹を作った。


 水の勢いは凄まじく、競技場はあっという間に水に飲み込まれ、跡形もなくなった。


 闘技場の跡地から水が沸き続けている。人間の身体に戻ったグインが倒れていた。顔色が良くなっていたから、きっと大丈夫だろう。あとは、ゴルバドのボロボロになった剣を一本だけ見つけた。

 でも、やっぱりどこを探してもナミがいない。


「ナミ!本当に、どこで眠りについたんだ?」

「ナミちゃん!どこー?本当にしばらく会えないの?」


 そして、村の外れには、湖ができていた。

俺とスピカは、ナミとのひとときの別れを惜しんで、リノス村で覚えた歌を、湖の底で歌って踊った。


「君が去ってから

声は、風に散りさった。悲しみが枯れた木を濡らせ

どうして君と踊れないの

涙は、海を目指し、地を這い、闇に沈むよ


君が戻ってから

声は、流れる小川。喜びが梢のつむじ風

どうしても君と踊るの

涙は、海にたどりつき、雲になり、空にあがるよ」

いつもお読み頂き、ありがとうございます!


もし、少しでも面白い、続きが読みたいと思って頂けましたら、

ブックマークや高評価、いいねを頂ければ幸いです。


評価ポイントをいただけると、ありがたいです♪


毎日投稿して、いただいた応援を形にしてまいります。


これからもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ