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34話

そして、アーネストの爵位継承記念パーティーの日が来た。


礼服仕立ての後は特に忙しく、フローラ様に青い鳥の使用許可を取りに行った時以外はほとんど外に出なかった。


ちなみに、お揃い案はフローラ様が賛成してくださり、私とアーネストの礼服のジャケットの刺繍に、フローラ様のドレスにつけるブローチに、青い鳥、白龍、黒獅子を模ったものが入っている。


ぱっと見ただの模様に見える刺繍だけど、ちゃんと見ればわかる仕組み。



「礼服なんて触ったことはありませんが、服の仕組みは理解してきました!」


「ええ、かなり複雑な服だけどよろしくね。」


フィリーナが礼服を着付けるのにかかった時間は10分ほど。

さすがね。


女性がズボンって変じゃないかなって思ったけど、そうでもなかったわ。


何より動きやすそう。



「リオンー、着替え終わった?」


「はい、姉上!」


リオンはいつもと同じ燕尾服を着ている。


「姉上、とても似合っていますよ!かっこいいです。」


「ありがとう。じゃあ行きましょう。フィリーナも準備できた?」


「はい!ドレスを貸してくださってありがとうございます!」


フィリーナは私の持っているドレスのうち、最近着ていない物を貸して着てもらった。


招待状に侍女参加可って書いてたから。


万が一フィリーナが武器を取らなきゃいけなくなった時のために、少し型落ちした最近着てないドレスなんだけどね。



リンドガルトの持つ城下邸で行われるから、私たちは徒歩で向かう。


2大公家っていう大きな家にしてはパーティーが小規模だから城下邸を使うんだって。


家族4人で会場に入ると、アーネストが少し離れたところで参加者の貴族と話しているのが見えた。


アーネストはもうリンドガルト公爵だから、今後こういったことをパーティーのたびにしないといけないのよね。


私も爵位を継いだらしないといけないのか…。


めんどくさいな、パーティーはあまり開かないようにしよっと。



入り口から離れたバルコニー付近でリオンと話していると、アーネストがこっちにやってきた。


「やあ、久しぶりだね。似合ってるよ、それ。」


アーネストは私の服を指してそう言った。


「久しぶり!アーネストもかっこいいわよ。」


周りの招かれた貴族は、私が礼服を着ていることにも驚いていたが私たちの礼服がお揃いなことにも驚いていた。


「まあ、リンドガルト公爵とエステリア小公爵の礼服、お揃いだわ!」


「2大公家の仲がいいってことだよな。」



その頃丁度フローラ様が来られたんだけど、フローラ様は真っ先に私たちの方にやってきた。


フローラ様の着られているドレスにも注目が集まった。


「待って、よく見たらフローラ様のブローチと公爵と小公爵のジャケットの刺繍、同じじゃない?」


「これってフローラ様の後ろ盾に2大公家がいるってことだよな。」


「フローラ様についてわしはかなり心配していたんだが、お二人がいらっしゃるなら心配ないな。」



こんな感じに、私たちの計画は成功した。


次の日には、パーティーに参加していなかった貴族や民衆の間にも私たちがフローラ様の後ろ盾であるということが広まった。

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